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2005年06月26日

●SF本読了 ソラリスの陽のもとに

ブックリスト更新。「ソラリスの陽のもとに」(S.レム)読了。帯には日本SF作家クラブ員が選んだ 海外SFオールタイムベスト第3位とある。コンタクトものではあるが,(人類が望む形での)コンタクトが成立しないという点が珍しい類型かもしれない。というかこの作品がそういうパターンの始祖ということで高い評価がされているのだろうか。

古典SFを読む場合,未来科学・技術の予言(予測)としてどうかという楽しみ方がある。この作品の場合は建物は素粒子の消滅エネルギーによって作動する重力調節機を使って,海面から五百メートルの中空に浮かんでいたという描写があることから,対消滅機関が実用化されている一方,コンピュータを使うためには電源を入れてから真空管が温まるまで待たなければいけないという具合だ。

哲学的なお話が好きな方にはオススメの作品だが,近い年代の作品なら「都市と星」(A.C.クラーク;1956年)を推したいWebmasterである。

ソラリスの陽のもとに(スワニスワフ・レム)