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2005年07月03日

●今日の工作 棒テンプ式機械時計

頂きものの図書券を握りしめて書店を物色していると「大人の科学マガジン」(学研)が目に入る。6月30日号の付録は「棒テンプ式機械時計」だ。Webmasterは機械式時計が好きなので勉強とレジャーを兼ねて図書券はこれに投資することにした。

この機械式時計の動力源は巻きヒモと錘で,得られた動力を棒テンプとガンギ車で調速する機構だ。

大人の科学マガジン パッケージ内容

棒テンプにウェイトを取り付けたところ。赤い二つのツメ状の部品が旗型脱進機。1秒毎に交互にガンギ車の歯に噛み合うことにより速度を制御する。ウェイトの位置でテンプの速度を調整できる。

棒テンプ

糸巻きドラムに固定された一番車。ネジを巻いたときに逆回転しないように逆回転防止用の歯車が付いている。

一番車

一番車,二番車,三番車,ガンギ車,筒車までを組み付けたところ。時針は筒車につながっており,一番カナで駆動される。この時計は簡略化のため針は時針一本のみ(12時間で1回転)となっている。機構を確認しながら組み立てる。

組み付け状況

棒テンプと時針を組み付けてほぼ完成。横から見ると動力の伝わり方がよくわかる。

ほぼ完成 横から見たところ

壁に取り付けて錘を吊るす。錘はジャムの空き瓶に水を入れて300グラムほどにした。棒テンプの吊り位置を微調整してから,ウェイトの位置を変えて時間を合わせていく・・・のだが,最初は組み付けが甘くてガンギ車が空回りしてしまった。その後ネジを締め直したらとりあえず動くようになった。精度の追い込みは面倒なのでかなりアバウト。

動作確認と調整

参考までに動いている動画も公開

ゆっくり組み立てて1時間ほどかかっただろうか。調整はテンプの動きにムラがあるのでかなり難しい。機械式の腕時計も円形テンプと棒テンプ,複雑さの違いはあるが基本原理は同じである。高い機械式時計をバラさずに機構を勉強できるいい教材だと思う。ブログのネタにもなって一石三鳥であった。

【ご参考】「今日の工作ネタ」一覧