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2005年09月19日

●仕様書工房

久しぶりに「これは使える」と思うソフトを見つけた。富士通インフォソフトテクノロジの仕様書工房である。

ソフトウェアの開発ではドキュメント(仕様書)が欠かせない。ソフト開発ではまず最初に「仕様書をしっかり作れ」と言われる。細部まで検討された完全な仕様書があれば開発はほとんど完了したも同然で,コーディング作業はおまけのようなものだ。

しかし,実際にソフトを組もうとするとなかなか理想通りにはいかない。最初に仕様書は書くのだが,検討から漏れている項目があったり,コーディングしているうちに仕様が変わったりする。その度に仕様書をメンテナンスすればいいのだが,コーディング作業がメインになってくると,仕様書のメンテなど忘れてしまう。ソフトが何とか動くようになる頃には,最初に作った仕様書とはまるで違う仕様になっていたりする,という事態が往々にしてあるのだ。

仕様書工房を使えば,ソースコードを解析して一揃いのドキュメントを自動生成してくれる。「ソースコードから仕様書を作るなどというのは順序が逆ではないか」と思う方もおられるかもしれないが,ソフト開発の現場の実態は,とりあえずプログラムを仕上げて,あとでドキュメントを(余裕があれば)書くというケースが多いのである。

ソフトを納品する場合にもドキュメントは重要である。顧客によってはドキュメントの中身など見ずにその厚みだけで仕事を判断されることもある。そのためにせっせとドキュメントを作る作業は,場合によってはコーディングそのものより大変だ。仕様書工房があれば,そんな作業も自動化できる。

価格は1ライセンスで¥42,000だが,これは安いと思う。仕様書の作成とメンテにかかる手間は人件費に換算すると大変なものだからだ。Webmasterは体験版をダウンロードして少しだけ機能を確かめた後,このソフトの購入希望を上司に申し入れ,その有用性を一瞬で見抜いた上司は即座に購入を決断した。

なんだか製品の宣伝のようになってしまったが,Webmasterは富士通の回し者ではないので念のため。

コメント

昔、同じようにVBAのソースから仕様書を作ってくれるソフトを試した事があります。当時あまり大きなソフトを作ったことがなかったので、有用性があまり理解できなかったのですが、ソフトが肥大化してくると、すばらしいソフトだと痛感します。

僕は個人で作る事が多いので、あまりドキュメントに関心を持ってこなかったのですが、最近複数の人間で開発する必要を感じ始めて、ドキュメントの整備を進めています。そこで、クラスの簡単な仕様書を作ろうとしたら、あまりの大変さに焦っています。

僕にとって、とてもタイムリーな情報で、大変参考になりました。

コメントありがとうございます。
本当は横着しないでちゃんとドキュメントも平行して作ればいいんですけどね。(^^;
ただ,体験版で今やってるプロジェクトのソフトを読ませてみたら,ドキュメントが数百ページになってしまいました。これを手作業で書けと言われても困りますよね。

この製品は終わってしまうみたいですね。
最近は、http://www.hotdocument.net/
を使うようにしました。

>>りりーさん
コメントありがとうございます。
A HotDocument良さそうですね!貴重な情報感謝です。

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