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2006年01月28日

●SF本読了 マッカンドルー航宙記

「マッカンドルー航宙記」(C.シェフィールド)読了。ハードSF好きといいながら,最近「太陽レンズの彼方へ—マッカンドルー航宙記」という続編が出るまでシェフィールドの名は知らなかったWebmasterである。解説にもある通り,1991年にこの文庫が出た当時ですら,シェフィールドの作品はすでに手に入りにくい状態だったようだ。マッカンドルー航宙記以前の作品となると,Amazonのユーズドでかろうじて何点か出ている程度である。

で,内容なのだが,ハードSFのお手本,あるいは入門書といってもいいだろうか。イーガンなどには拒絶反応が出る読者でも,シェフィールドなら「ハードSFとはこんな感じ」という雰囲気をつかむのにちょうど良いかもしれない。

巻末に相当なボリュームを割いて著者による科学解説があるあたり,にくい演出である。ここを読むだけでワクワクしてくる。アインシュタインの一般相対性理論からホーキングまでの科学史がまるでSFのように思えてくるから不思議だ。

前書きから「ハードSFの定義」を引用しておこう。

「科学や科学的考察を取り除いてしまっても深刻なダメージを受けない小説は,もともとハードSFではなかったのだ」


ちなみに,この本に関しては最初bk1で「2〜3日で発送」になっていたので,送料無料になるように他の本と合わせて発注したところ,これ以外の本が全部届いた後で,「やっぱり在庫切れだったのでキャンセルにします」と一方的に注文が無効にされてしまった。同じことは今までにも何度かあって,印象が悪いので最近書籍へのリンクはAmazonのものを貼っている。その後すぐにAmazonで注文したら何の問題もなく新品がすぐに届いた。しかしこれ一冊だけでは送料無料にならない。こんなことなら最初から全部Amazonで買えば良かったと思いつつ,Kinoppyが欲しがっていた本を一冊追加して送料無料にしたという経緯がある。