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2006年11月06日

●直流を測る

バッテリーの状態を見るには電流を測ればいいというコメントを頂いた。これはつまり,負荷を取らない状態で電圧だけを測っても意味がなく,負荷をつないだ状態で電流を流せる力が残っているかどうかが重要ということだ。乾電池でも同じで,ほぼカラになった電池でもテスタを当てると1.5ボルトが出ていたりする。

電圧を測るのは比較的簡単で,バッテリーの場合なら電圧計(テスタ)のリードをバッテリーのプラスとマイナスの端子にそれぞれ当ててやれば良い。では回路の電流を測るにはどうするか。

学校の実験などで使った電流計は,回路に直列に挿入してやる必要がある。バッテリーだと端子から一旦ケーブルを外し,外したケーブルと端子の間に電流計を挟んで接続しなおしてやる。

手元に電圧計しかない場合は,外したケーブルと端子の間に抵抗を挿入し,この両端の電圧を測ることで間接的に電流を求めることができる。抵抗値がRオーム,電圧がVボルトなら,電流IはI=V÷Rである(オームの法則)。このとき,抵抗値は出来るだけ小さいものを使うのが普通だ。抵抗自身による電力消費と発熱の問題があるため。ちなみにこの抵抗のことをシャント抵抗と呼ぶ。

上に書いた方法はいずれも一旦バッテリーからケーブルを外し,測り終わったらまた元に戻してやる必要があるので手間がかかる。

回路には手をつけずに(端子からケーブルを外さずに)電流を測る方法としては,クランプ型の電流計というものがある。ドーナツ状の部品の一箇所が切れており,そこを開いて,測りたい電流が流れているケーブルをドーナツの穴に通してやる。いわゆる貫通型の変流器(CT)と答えると半分正解。CTは原理(電磁誘導)上交流でないと測定できないので,バッテリーの直流電流は測ることができない。直流を測ることの出来るクランプ型電流計は,ホール素子という半導体がドーナツの切れ目に入っていて,直流電流により発生する磁界を検出して電圧に変換することで計測する。

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コメント

またまたMarinoです。
しつこいと思ったら無視してもらっていいです。

結局、電池なんていうものは、パワーさえ
確保出来たら、果物でもいいんですよね。

管理人さんは、サラリーマンより、学校の
理科の先生の方が似合っていると思いますよ。

それでは!

>>Marinoさん
いやー,学校の先生は(最近は特に)大変でしょう。大勢の子供たちの将来に影響を及ぼす存在ですから,中途半端な覚悟では勤まりませんよね。

Marinoです。管理人さんのコメントは謙遜であると勝手に判断致しました。奥ゆかしいですね~。

学校の先生になるのに絶対的に必要なことはただひとつ「対等の立場で子供を恐れず本音100%で戦うこと」と勝手に思っておりま~す。

ではでは♪

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