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2007年06月07日

●SF本読了 バビロニア・ウェーブ

「バビロニア・ウェーブ」(堀晃)読了。久しぶりに日本人作家の超硬派なハードSF。どのくらい硬派かというと,登場人物の色恋沙汰が一切,まったく,一行たりとも出てこない。やはりハードSFはこうでなくては。

人物描写が浅薄だとか言ってハードSFを批判する向きもあるが,純粋で清廉なSFには,色恋沙汰もサービスシーンも,場合によっては人間すらも不要なのだ。

エネルギーが無尽蔵に使える環境というのは,生活にどんな変化をもたらすだろうか。SFでは度々いろいろな背景技術で描かれる状況だが,いつもそんな世界を夢想してしまうWebmasterである。

エネルギーがタダで使い放題となれば,基本的に人間の競争や争いは一切不要となる。極言すれば,今の人類の問題は全て,技術的に利用可能なエネルギーが有限であることから生じていると言ってもいい。

サミットで話題の,温暖化を筆頭とする地球環境問題も,資源を消費しない無尽蔵なエネルギーがあれば一発解決だ。

ちなみに「地球環境問題」とかいう回りくどい呼称だから,センスのない人には他人ごとのように感じられるのであって,いっそのこと「人類生存環境問題」とか,もっとはっきりと「茨城県民生存環境問題」とか言ってあげればいいんじゃないか。少なくとも珍走団と同じレベルの話として自覚できると思う。