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2009年07月23日

●路線バスの観察4

いつもの停留所でバスに乗って,50メートルほど走ったところでなぜか停車。

ドライバーが「あれ?あれ?」とシフトレバーをガチャガチャやっている。このバスは都会ではもう見られない,床から長いシフトレバーがにょきっと生えているマニュアル(MT)車だ。以前書いたことがあるが,都会ではフィンガーシフト(ドライブ・バイワイヤによるアシスト付きMT)が主流になっていると思う。

で,どうやらギアが3速から抜けなくなってしまったらしい。エンストはしていないからクラッチは生きているようだが,MTだとそういうトラブルがあるのだろうか?とにかくボロでどうしようもない。

5分ほど路肩に停車して,無線で営業所と話しながらあーでもないこーでもないとやっていたが,とりあえず代車の到着までには時間がかかるため,そのまま走れるところまで走れ,という指示が出たようだ。

3速固定でまともに走れるの?と心配だったが,意外とちゃんと走れるのである。バスは通常でも2速発進が普通で,1速はフル積載時に上り坂でも発進できるようにといういわば「スーパーロー」なので,普通は使う必要がない。トルクの大きいディーゼルエンジンでは,3速でもちょっと回転を上げてやれば問題なく発進できるようだ。心配していた上り坂での発進もまったく問題なかった。スピードは出せないがどうせ渋滞路なので関係ない。ニュートラルに入らないのでクラッチを踏む足が疲れそうだが,信号待ちで何度かアイドリングストップして休んだだけでとうとうそのまま目的地の停留所まで着いてしまった。ドライバーも熟練者らしく,冷静な対応で良かったと思う。

不景気で新しいバスが買えないのは仕方がないとしても,だったらせめて整備くらいきっちりやってよね,と思うWebmasterであった。

【参考記事】
路線バスの観察3
路線バスの観察2
路線バスの観察1