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2011年02月23日

●週末の買物 富士桜の盆栽(前編)

すっかり興味がアナログ化してきて,今度は盆栽である。

かんなさんは3年ほど前から五葉松と梅を寄せ植えにして育てているが,私は様子を見ているだけだった。

実家には親父が育てていた盆栽というか鉢植えの梅やサツキやボケがあったと思うが,まったく興味がなかった。雪囲いや水やりは手伝ったこともあったが,もっと興味を持ってあげれば親孝行になったのになぁ,などと思うこともある。

今回自分でも始めようと思ったきっかけは,かんなさんが松と梅の今後の展開(枝の剪定や針金かけ)の参考にと盆栽の本を買ったことと,大きめのホームセンターの盆栽のコーナーで店員さんにいろいろと話を聞いたことが影響している。

そのホームセンターの盆栽コーナーはさつき専門店として割と有名で,百万円以上もするさつきを通販もしている。

で,2時間くらい懇切丁寧にさつきのことを説明してくれたお店の人には大変申し訳なかったのだが,さつき盆栽は自分には合わないと思った。イメージとして,立派な盆栽でも最初は小さな苗の状態から丁寧に世話をして何十年もかけて育てていくものだと思っていたのだ。しかし実態は植木屋さんが畑に地植えした状態で枝を切りながら幹を太らせ,適当なタイミングで掘り返して鉢に移すというではないか。つまり最初から大きな状態で買ってきて,あとは針金かけとか剪定で枝を育てることを楽しむものなのだ。

せっかく植物を育てるなら,幹の成長から10年,20年といったスパンで楽しみたいではないか。

かんなさんは3年育てた松と梅でだいぶ感触がつかめたので,松を苗から育ててみたいとおっしゃる。

そこで最初のお店で紹介してもらった少し遠い花木センターに行ってみた。ら,これがすっかりハマってしまったというわけ。

とにかく盆栽の種類が多くて,見ているだけでも楽しい。私はなんとなく紅葉がきれいなモミジか,桜が良いな,と思いながら見ていた。桜もいろいろ種類があって,多いのは緋寒桜や八重桜。個人的に桜はソメイヨシノが好きだが,ソメイヨシノは大きくなる木であり盆栽には向かないのだそうな。

で,桜コーナーを眺めていたら一鉢だけぽつんと,富士桜というのがあった。富士桜はどんな桜だろうと,携帯で検索してみたところ,あまり大きくならない木で,小木でも花を咲かせる特徴があり,花は白っぽい一重咲きらしい。これはなんとなくイメージしている桜に近いのではないかと思い,これだけたくさん盆栽がある中で一鉢だけという点にも運命的なものを感じて購入することにした。

立派なさつきと違って,仕立てる前の盆栽の苗というのは安い。富士桜は1500円,かんなさんが買った黒松の苗は580円だった。

「買ってきた盆栽はまず写真を撮ってよく眺めましょう」と本に書いてあったので写真を撮っておく。幹の太さは根元でも1.5センチ程度。ヒョロっとした感じだが,吹き流しか懸崖にしてはいかが?という示唆なのだろう,最初から針金で曲(きょく)がつけてあった。

富士桜

長くなったので続く。