●ある高校生の悲劇
この季節,学校や会社の新人が通勤通学に利用するために,一時的に朝のバス利用客が増える。しばらくすると自家用車通勤になったり,部活や寝坊のために時間が分散してくるのでまた空いてくる。
その日,Webmasterの近くには1年生らしい女子高生2人組が座っていた。友達になってまだ間もないのだろう,大きな声で話しているが内容はいかにも「会話のための会話」という感じでぎこちない。
とにかく声はでかいので,聞くつもりがなくてもなんとなくその内容が気になってしまう。次の話題は「早口言葉」らしい。
女子高生A「新春シャンソンショー!」
女子高生B「しんしゅんさんしょんしょー?」
A「違うって,新春サンソンショー!」
B「サンソン?シャンソン?」
A「あれ?どっちだっけ。・・・サンソン・・・かな。うん,サンソン!」
B「そっかー,新春サンソンショー!」
A「そうそう!」
Webmasterを含めて周りの10人ほどの乗客(大人)が心の中で突っ込んだに違いない。「違う!サンソンじゃない!シャンソンだ〜!」と。しかしもちろん面白いので放置である。
きっと彼女たちにはこれから何年か,この早口言葉は「新春サンソンショー」と記憶されるだろう。そして何かの機会に他人に指摘されて恥ずかしい思いをするのである。新緑まぶしい季節に起きた小さな悲劇であった。