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2009年02月07日

●EOS Kiss X2その後(2000ショット)

EOS Kiss X2購入から1ヶ月。連番のファイル名から推定すると約2000コマ撮ったことになる。

こんなことはデジカメが普及して以来,いろんなところで何度も繰り返し言われていることなので,何を今更,という感じだが,1ヶ月で2000コマってフィルムでは考えられない数字である。24枚撮りフィルムを83本買って現像とCD書き込みをしたら12万円。このペースで1年間撮ったら,なんと144万円。

フィルムカメラを使っていた頃(別に引退したわけではないけれど)は,旅行などで1回に数本撮ることはあっても,平均すればせいぜい1ヶ月に2本程度,年間で20本(480枚)も撮れば良い方だった(それでもランニングコスト3万円)。もちろんこれは趣味で写真を撮ってます,というにはかなり少ないけれど,時間も金もたっぷりある熟年趣味人とは身分が違う。何しろポジフィルムなんて24枚撮り1本で700円とか800円とかいう世界だ。それはもう大事に大事に冷蔵庫に保管して,カメラにセットした後はその日のスケジュールを頭に思い描いて,「ここで3枚,あそこで4枚,予備が5枚として...」と計算して撮るというまことにケチくさい撮影をしていた。AEBなんて機能は知っていても一度も使ったことがない。EOS5の連写機能なんて,まさに100円玉を連射しているような感覚なので,もっぱら空シャッタ(フィルム抜き)でその感触だけを味わっていた。

それに対してデジカメである。コンパクトデジカメやFinePixS5000クラスを使っていたときは,そもそも撮れる写真の品質がぜんぜん違ったので,いくらたくさん撮ったって,ペンタSPで撮った会心の1枚と比較することなんてできなかったし,意味もなかった。

それがデジタル一眼レフになって事情が変わってきた。感覚としては,コンデジを高画質化した,というよりも従来のフィルムカメラからフィルム枚数やランニングコストという制約をなくした,と言えばいいだろうか?フィルムのときは怖くてできなかったAEBや連写が好きなだけできるし,気に入らなければ何百枚でも撮り直しが効く。

ミクシィのEOS Kiss X2のコミュニティなどを眺めていると,「初心者です」と言いながらびっくりするくらいキレイな写真を撮っている人が多い。それはカメラの性能によるところももちろん大きいけれど,フィルム時代の先達が何十年もの時間と,数十万円分のフィルム代を費やし,コツコツと試行錯誤しながら磨いてきたスキルを,デジイチの初心者はわずか1ヶ月で数千ショットという恐るべきサイクルでトライアルアンドエラーにより獲得してしまうわけである。

フィルムカメラを買って写真の勉強をはじめたきっかけは,写真というのは奥の深い世界で,知識・スキル・コレクション性と,続けていくには良い趣味だと思ったからで,ホームページのタイトルもそんな気持ちから付けたものだった。今写真はデジタル一眼レフの普及でまさに「マスの時代」に突入した。「写真を撮る」ということの意味は「フィルムに像を焼き付ける」ことから「データをパソコンで編集する」ことに変化した。今後結晶化が進んでいく中で,古い趣味人はどう立ち回るのが幸せだろうか。

まあ答えのでない哲学的な話はともかく,切実な問題としてはミラーとシャッタの耐久性が気になっている。数万ショットなんて,フィルム時代には(プロは別として)まあ考える必要はなかったが,デジイチではあっという間である。ヘビーユースを想定した1D系ならともかく,初心者向けのKiss X2で果たして何枚持つのだろう。シャッタを切る頻度はフィルムカメラと比べて感覚的に数百倍に増えていると思うが,フォーカルプレーンシャッタの耐久性がフィルム時代から劇的に向上したという話は聞かない。5Dでミラーが吹っ飛ぶという話もあったが,フィルムのときは充分な強度と思われた仕様が,デジタルになってメーカの想定以上に酷使されているということではないだろうか?気になるところだ。

写真は珍しくRAWで撮ったもの。補正は色温度のみで,あとはカメラで設定したまま。

ピート

EOS Kiss X2 / EF50mm f1.4 USM / 380EX