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2011年02月26日

●SF本読了 ぼくの、マシン

「ぼくの、マシン ゼロ年代日本SFベスト集成<S>」(大森望編)読了。

結局買ってしまったアンソロジー。確かにどれも読み応えのある傑作だと思うけれど,それってつまり自分で短編集を買っている作家の本なんだよなぁ。ということで半分くらい(5作品)は既読の作品だった。

【収録作品】
野尻抱介「大風呂敷と蜘蛛の糸」
小川一水「幸せになる箱庭」
上遠野浩平「鉄仮面をめぐる論議」
田中啓文「嘔吐した宇宙飛行士」
菅 浩江「五人姉妹」
上田早夕里「魚舟・獣舟」
桜庭一樹「A」
飛 浩隆「ラギッド・ガール」
円城 塔「Yedo」
伊藤計劃+新間大悟「A.T.D Automatic Death■ EPISODE:0 NO DISTANCE, BUT INTERFACE」
神林長平「ぼくの、マシン」

2011年02月24日

●週末の買物 富士桜の盆栽(後編)

前回からの続き

いじるのはじっくり眺めてから,とは思いつつ,でもプラのポットに入ったままではねぇ,底から根っこも出てるし…。ということで早速植え替えることにした。

こういう作業こそ親父がよくやっていたので,もっとちゃんと見て教わっておけば良かったと今さら思っても遅い。

とりあえず本とかんなさんの助言を参考に,土は赤玉土と腐葉土を混ぜて,鉢の底には水捌けを考えてゴロっとした石を敷いた。ネットでは赤玉土と富士砂を混ぜると書いてあったので,本当は富士砂が欲しかったのだがホームセンタには10kg入りの袋しかなかった。さすがにそんなに要らない。

ポットから慎重に出してみると,根がびっしりと隙間なく覆っている。これでは窮屈そうだ。しかしどの程度切ったりするものなのかその辺の感覚が全然ないのであとは適当。いきなり枯れたら悲しいので,新しい鉢で窮屈にならない程度に少し切るにとどめた。

植え替え植え替え

正面もまだ仮決めで,枝については今回は触っていない。元々かけられていた針金は外した。

富士桜

この状態でまずはちゃんと枯れずに花や葉が出るかどうか見守りたいと思う。

写真を撮っていて思ったのは,盆栽の写真を撮る環境を少し考えないといけないということ。ベランダではなかなか絵になる背景がないし,室内だとライティングが難しい。でもやっぱり背景のことを考えると室内かなぁ。


2011年02月23日

●週末の買物 富士桜の盆栽(前編)

すっかり興味がアナログ化してきて,今度は盆栽である。

かんなさんは3年ほど前から五葉松と梅を寄せ植えにして育てているが,私は様子を見ているだけだった。

実家には親父が育てていた盆栽というか鉢植えの梅やサツキやボケがあったと思うが,まったく興味がなかった。雪囲いや水やりは手伝ったこともあったが,もっと興味を持ってあげれば親孝行になったのになぁ,などと思うこともある。

今回自分でも始めようと思ったきっかけは,かんなさんが松と梅の今後の展開(枝の剪定や針金かけ)の参考にと盆栽の本を買ったことと,大きめのホームセンターの盆栽のコーナーで店員さんにいろいろと話を聞いたことが影響している。

そのホームセンターの盆栽コーナーはさつき専門店として割と有名で,百万円以上もするさつきを通販もしている。

で,2時間くらい懇切丁寧にさつきのことを説明してくれたお店の人には大変申し訳なかったのだが,さつき盆栽は自分には合わないと思った。イメージとして,立派な盆栽でも最初は小さな苗の状態から丁寧に世話をして何十年もかけて育てていくものだと思っていたのだ。しかし実態は植木屋さんが畑に地植えした状態で枝を切りながら幹を太らせ,適当なタイミングで掘り返して鉢に移すというではないか。つまり最初から大きな状態で買ってきて,あとは針金かけとか剪定で枝を育てることを楽しむものなのだ。

せっかく植物を育てるなら,幹の成長から10年,20年といったスパンで楽しみたいではないか。

かんなさんは3年育てた松と梅でだいぶ感触がつかめたので,松を苗から育ててみたいとおっしゃる。

そこで最初のお店で紹介してもらった少し遠い花木センターに行ってみた。ら,これがすっかりハマってしまったというわけ。

とにかく盆栽の種類が多くて,見ているだけでも楽しい。私はなんとなく紅葉がきれいなモミジか,桜が良いな,と思いながら見ていた。桜もいろいろ種類があって,多いのは緋寒桜や八重桜。個人的に桜はソメイヨシノが好きだが,ソメイヨシノは大きくなる木であり盆栽には向かないのだそうな。

で,桜コーナーを眺めていたら一鉢だけぽつんと,富士桜というのがあった。富士桜はどんな桜だろうと,携帯で検索してみたところ,あまり大きくならない木で,小木でも花を咲かせる特徴があり,花は白っぽい一重咲きらしい。これはなんとなくイメージしている桜に近いのではないかと思い,これだけたくさん盆栽がある中で一鉢だけという点にも運命的なものを感じて購入することにした。

立派なさつきと違って,仕立てる前の盆栽の苗というのは安い。富士桜は1500円,かんなさんが買った黒松の苗は580円だった。

「買ってきた盆栽はまず写真を撮ってよく眺めましょう」と本に書いてあったので写真を撮っておく。幹の太さは根元でも1.5センチ程度。ヒョロっとした感じだが,吹き流しか懸崖にしてはいかが?という示唆なのだろう,最初から針金で曲(きょく)がつけてあった。

富士桜

長くなったので続く。

2011年02月17日

●SF中編読了 ソフトウェアオブジェクトのライフサイクル

「ソフトウェアオブジェクトのライフサイクル」(T.チャン)読了。

文庫本化はされていないのだが,図書館でSFマガジン2011年1月号を借りて読んだ。SFマガジンはずいぶん前に購読してみようかと2ヶ月ほど買ってみたことがある。しかしブックカバーを付けて持ち歩くことができないし,他に読みたい文庫本があるのに連載まではとてもフォローできないよ,と思って早々に諦めた思い出がある。

今回のように図書館で借りて部分的にチェックするなら,お金もかからないしゴミも出ないので良いかもしれない。何よりチャンの次の文庫が出るのを待ってたらいつになるかわからない。

話の内容はストレートなAIもので,ちょっと意外だった。枚数の割に他のチャンの短編ほどのインパクトはなかったかな。


2011年02月15日

●SF本購入 SFが読みたい!2011年版

「SFが読みたい! 2011年版—発表!ベストSF2010国内篇・海外篇」(SFマガジン編集部編)を購入。

SF界の定点観測のために毎年買っている。

個人的には2010年は海外,国内ともにあまりぱっとした印象がない(小川一水の天冥の標を除く)。

何度も書いたがアンソロジーは豊富に出たけれど,長編で好みのハードSFがほとんど読めなかった。ランキングでもハードSFと言える作品は入っていないんじゃないかな。もちろんアンソロジーだって悪くはないし,何も出ないよりは遥かにマシだけど,「売れるSF=短編」みたいな風潮にはなってほしくない。


2011年02月13日

●ミステリ再読 月は幽咽のデバイス

「月は幽咽のデバイス」(森博嗣)を再読了。ほぼ5年ぶり。

SFは結局アンソロジーをまた一冊注文したところ。それからテッド・チャンの中編が載っているというのでSFマガジン2011年1月号を図書館で借りてきた。雑誌の方で読んでしまうと,未読/既読の管理というかチェックが混乱するのであまり読まないようにしているのだが,中途半端な長さだといつ文庫本化されるかわからないので仕方がない。

「何の仕事?」紫子が眉を顰めてきく。
「骨董屋だよ」森川は答えた。
「そういう名前のスナックじゃなくて?」


2011年02月11日

●iPod touchその後(2週間経過)

iPod touch(第4世代)を買って2週間経った。

関連製品まで含めてけっこうな投資になったが,今のところ満足している。

まず,会社で書いていたプライベートな日記をすべてiPodのメモに切り替えた。このメモを帰宅後にEvernoteに送信して,Macで続きを書く。これでオン,オフ両方の日記をその都度記入することが可能だ。

会社での使い方だが,メモを取るときはイラストのような感じでモニタの下にiPodを置いて,折り畳みキーボードを手前に置く。これでパソコンでテキストを入力するのとほとんど変わらない感覚で長文を入力することができる。見た目もあまり目立たない。

ちなみにこのイラストはApp storeで無料でダウンロードしたiPod用のお絵描きアプリ(My Paint Free)で描いた。

iPodtouch使用環境

普段使う道具なので,キズやヨゴレは気にしないことにしているが,薄いのでホールド性を考えて,液晶保護フィルム付きのシリコンカバーを買った。安物だったのでフィルムを貼っても指紋がつきにくくなるような効果はないようだ。クリーニングクロスを職場にも置いて,割と頻繁に拭いている。このあたりはタッチパネル機器としては抜本的な改善が望まれる部分だ。

ダウンロードした有料アプリは,i文庫(450円)と,セール中で安くなっていた学研まんがサイエンス2巻(115円)。i文庫は青空文庫を読むことができるリーダで,最初から名作150冊が内蔵されている。出掛けるときにiPodだけ持っていけば,音楽を聴きながら古典の名作の読書を楽しめる。荷物が多いときには助かるだろう。

あとはオフラインでも辞書が見られると便利だと思うので,そのうち辞書アプリは買うかもしれない。

もちろんオンラインでこそ真価を発揮できるのは確かなので,ポケットWi-Fiがあれば便利だとは思う。この辺は田舎なので公衆無線LANスポットもほとんどないし。これはもう少し月額利用料が安くなったら検討したい。

カメラの性能は評判通り悪い。屋内や薄暗いところだとほとんど使い物にならないと考えて良いだろう。WiFiでどこにでもすぐアップできるのは便利だが,あくまでもメモ代わりと割り切るべき。

ピートとデルタ
デルタ
山文魚

HD動画の方はまだあまり撮っていないけれど,単体で編集(トリミング)とYoutubeへの投稿までできるのは便利かもしれない。


2011年02月02日

●ミステリ再読 人形式モナリザ

「人形式モナリザ」(森博嗣)を再読了。

まだ新刊SFを買っていないので再読キャンペーンを継続。でもiPod touch用に青空文庫リーダーの「i文庫」を買ったので,古典の名作を挟むかもしれない。

「知らなかった?」保呂草は口もとを僅かに上げる。「僕ね、美大出てるんだよ。途中で出たんだけど・・・」
「うわぁ、それホンマに? お初お初」
「言わなかったかなあ」
「備中大学とかじゃなくて?」