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2013年06月23日

●盆栽その後(サツキが開花)

実家から譲り受けたサツキの盆栽(というか鉢植え)、父の他界後は手入れがされておらずかなり弱っていたようで、もらってきて鹿沼土を入れて植え替えて、施肥もしたけれど2年間は花をつけなかった。

父が遺したものなので、できれば枯らしたくないと思いつつ見守っているという話は、新聞から取材を受けた時にもした。

今年に入ってから、どうやら蕾らしいものが付いたことには気がついていたけれど、いやいやまだ楽観はできないと慎重に見守っていたが、徐々につぼみらしくなってきた。

【4月8日】
サツキ

サツキというくらいで5月に咲くものと思っていたが、5月になってもまだ蕾は膨らみきらず、咲く気配もない。で、とうとう6月になってしまった。どうやらサツキと言っても咲くのは5月の下旬から6月なのだそうで、一安心。

で、ひとつだけ大きく膨らんだ蕾がようやく開花した。木の大きさからすると花が大きく、これでは確かに元気がないと咲かせられないのだろう。

【6月9日】
サツキ

その後は次々と開花して賑やかに。白い花でところどころにピンクの柄が入る感じ。毎回こんな感じに咲くの
だろうか。

【6月15日】
サツキ


【6月22日】
サツキ

【6月23日】
サツキ

父は何も言わなかったけれど、毎日水やりや手入れをして、毎年こんな風に花を咲かせて、それを家族に見せるのが楽しみだったのかな、なんて考えてしまった。

2013年04月08日

●盆栽その後(富士桜とサツキ3年目)

昨年は花を咲かせることができなかった富士桜の盆栽。この1年間は剪定もあまりせずに,植え替えもしなかった。それが良かったのかどうかわからないけれど,今年はたくさんの花を咲かせてくれた(下の写真)。

年明けからはマンションの震災復旧工事の足場が組まれて,仮設シートのためにベランダに陽が当たらなくなってしまったため,2月下旬からはかんなさんの実家(被災時に避難したところ)に持っていった。実家は日当りが良いので,それも良かったのかもしれない。

だいぶ枝が伸びてしまったので,花後は思い切って剪定をして,秋頃に植え替えを考えている。

それにしてもネットで富士桜を検索して出てくる写真より,花弁が細長くてなんかちょっと違う感じに見える。盆栽屋で売られている状態では「富士桜」と書いてあったけれど,富士桜にもいろいろ種類があるのかもしれない。

富士桜

富士桜

富士桜


ちなみに震災後に実家からもらってきたサツキは,去年も花を咲かせる気配がなかったけれど,今年はまだ固いものの蕾が出てきている。3年目にして初めて花を咲かせてくれるのか。慎重に見守りたい。

サツキ

サツキ

2012年04月19日

●盆栽その後(富士桜2年目)

昨年は震災でひっくり返って鉢が割れてしまったにもかかわらず見事に開花してくれた富士桜だが,今年は開花時期になっても花芽は出ず,いきなり葉っぱが出てきた。

花をつけなかった原因はなんだろう。震災前後の2度の植え替えのダメージなのか,施肥か,水やりか,剪定か…。植物は何も語ってくれないし,何か試してその結果がわかるのがまた1年後ということで,盆栽の難しさを実感しているところ。

とりあえず,今年はダメージを与えそうな植え替えや剪定は控えて様子を見ようと思う。それともむしろ剪定した方がエネルギーを蓄えられるもの?

富士桜開花せず

2011年12月31日

●写真って楽しいねっ〜2011年総括〜

2011年,やはり311の東日本大震災のインパクトは大きかった。幸い我が家は人的・猫的な被害はなかったし,マンションは揺れがひどくて家財はずいぶんダメになったが,住むところがなくなったわけではない。インフラが復旧するまで2週間に及ぶかんなさんの実家での避難生活も大変ではあったがとにかく家族がみな無事だったことを感謝したい。当時の日記を読み返すと,なかなか生々しい。給水車に3時間並んだこと,わずかしか品物のないスーパーに入店するのに2時間並んだこと,福島原発の状態を注視しつついざというときに逃げるためのガソリンを温存して徒歩で行動したこと,10日間シャワーも浴びられなかったこと,一日に何度も沢に水汲みに通ったこと…。できればもう二度と経験せずに済ませたいものだ。

我が家の被災状況

震災後も余震が続き,9ヶ月以上経った現在でも1日か2日に一回くらいは体感できる揺れがある。そんな状況なので狭い部屋の中は備蓄の水や食料品などが所狭しと並び,倒れたり落ちて危険なものはすべて撤去するか床置きにしてあり,とても人様にお見せできる状態ではない。こんな体制をいつまで続ければいいのか,難しいところだ。

原発事故の放射線だが,2011年の12月現在で,事故前の5倍くらいの値(0.14uSv/hくらい)で推移している。ちなみに5月は0.2uSv/hくらいだった。

震災以外の話題としては,iPod touchを買って日記(プライベートな方)をEvernoteに移行したこと盆栽を買ったこと,かんなさんのパソコン更新,そしてアマチュア無線の免許(3アマ)を取って無線局を開局したことなどがあった。

アコースティックギターの弾き語りは現在ほとんど教室には通っておらず,コードを忘れない程度に気が向いたときにちょっと弾くくらい。アコギは手軽な楽器ではあるが,本当に忙しいとやはり手が付かない。ただ,来年も発表会だけは出ようと思うので,何か課題曲を考えなければいけない。

猫のピートは6歳デルタは4歳になった。猫のネタはいちいち書いていないけれど,それは安定した日常ということで幸せなことだ。写真はアメブロの方に載せている。

読書は淡々と文庫新刊SFを読んだり再読したり。

【SF】
スティーヴ・フィーヴァー ポストヒューマンSF傑作選(山岸真編)
さよならペンギン(大西科学)
ぼくの、マシン ゼロ年代日本SFベスト集成<S>(大森望編)
アンブロークンアロー戦闘妖精・雪風(神林長平)
青い星まで飛んでいけ(小川一水)
地球移動作戦(上・下)(山本弘)
天獄と地国(小林泰三)
天冥の標IV: 機械じかけの子息たち(小川一水)
ねじまき少女(上・下)(P.バチガルピ)
あなたのための物語(長谷敏司)
結晶銀河 ー年刊日本SF傑作選ー(大森望・日下三蔵 編)
プランク・ダイヴ(G.イーガン)
ZOKURANGER(森博嗣)
究極のドグマ―穂瑞沙羅華の課外活動(機本伸司)
冷たい方程式(T.ゴドウィン他)
天冥の標V 羊と猿と百掬の銀河(小川一水)

【ミステリ】
黒猫の三角(森博嗣) 再読
人形式モナリザ(森博嗣) 再読
月は幽咽のデバイス(森博嗣) 再読
夢・出逢い・魔性(森博嗣) 再読
魔剣天翔(森博嗣) 再読
恋恋蓮歩の演習(森博嗣) 再読
六人の超音波科学者(森博嗣) 再読
キラレ×キラレ(森博嗣)
捩れ屋敷の利鈍(森博嗣) 再読
赤緑黒白(森博嗣) 再読
工学部・水柿助教授の日常(森博嗣)

【その他】
吾輩は猫である(夏目漱石) 電子ブック

【ご参考】
2010年総括
2009年総括
2008年総括
2007年総括
2006年総括
2005年総括

2011年07月23日

●盆栽その後(富士桜剪定とサツキの経過観察)

盆栽について検索すると,通販業者かあるいは達人級の方のハウツー記事がヒットするばかりで,初心者の体験談というのはめずらしいようだ。盆栽を嗜む年齢層の関係もあるかもしれない。

そういう事情も影響したのかしないのか,過分にも某新聞社様より盆栽について取材を受けたりもした。実名でネットに記事が掲載されているので,知り合いの方は探してみてほしい。もっともソウヘイの本名でエゴサーチすると,某有名スポーツ選手ばかりヒットするのでかなり苦労すると思う。

bonsai kijibonsai kiji

さて震災を生き延び,無事に花を咲かせた富士桜だが,梅雨明け前からニョキニョキと新しい枝が伸びて,最近は2週間に一度くらい伸び過ぎた枝を切っている。

富士桜の盆栽

せっかく元気に伸びた枝を切ってしまうのは忍びないけれど,狭いベランダで育てる都合上,あまり野放図に伸びてもらうのは困る。できれば枝の広がりは今くらいで,幹が太くなって古木感(?)が出てくれたらうれしい。が,思ったように育たないのがまた面白いところでもある。

富士桜の盆栽

実家から引き取ったサツキは,結局花を付けなかった。慎重に,といっても具体的にどうすれば良いのかわからないが,経過を見守っているところだ。

葉っぱは緑だし,どんどん枯れていくようなことはないけれど,かといって新しい枝が伸びてくるわけでもなく,富士桜と比べるとやはり元気がないのかな,と思う。

固形の肥料(かんなさんが買ってくれたもの)を置いているが,これも量が多過ぎては逆効果らしいし,なにせ経験がまったくないので加減がわからず,少しだけ置いて様子をみている。水やりは暑い日は朝と晩に2回。

せっかく取材までしていただいた思い入れのある鉢なので,なんとか枯らさないようにしたいけれど,こればかりは自信を持って大丈夫とは言えない。

猫なら言葉がわからなくとも,大まかな感情と快・不快くらいは読み取れる。しかし植物は表情すらないし,行為の影響が現れるまでに時間がかかるので難しい。達人は植物の感情まで読み取れるのかもしれないが,あと10年経ったら少しでも植物の気持ちがわかるようになるだろうか。道は険しく,そして育て甲斐がある。

2011年05月05日

●盆栽その後(皐月を追加)

震災も乗り越え,無事に花が咲いた富士桜は,その後どんどん葉が出て新しい枝も伸びている。

富士桜盆栽

そろそろ剪定しないといけないと思っているが,どんな風に作っていくかなかなかイメージできず悩んでいるところ。別に大きくするつもりはないので,思い切って切った方が良いかもしれない。ということでとりあえず伸びに伸びていた一番長いところだけばっさりカット。細かい形はもう少し考えて決めたい。

富士桜盆栽

盆栽を始めたときに気になっていたことがあった。それは他界した父が育てていた盆栽はどうなっているだろう,ということ。実家に住んでいた頃はたまに草むしりや水やりを手伝う程度で,庭いじりはまったく興味がなかったので,どんな盆栽があるのかなんて気にもしていなかったが,確か結構な数の鉢があって,冬になれば雪囲いをしていたという記憶はある。

ゴールデンウィークに新潟に帰省し,庭を見てみたところ,松,ぼけ,サツキなどけっこうな数が残っている。父が他界した後7年間は少なくとも手入れされておらず,母が水だけ遣っていた。枯れてはいないが状態はあまり良くなさそうだった。

その中から針金がかけてあるサツキを一鉢もらってきて,世話をすることにした。もらってきた状態ではこんな感じ。プラの鉢が劣化していて,掴んだだけで割れてしまった。サツキというくらいだから5月に花が咲くはずだが花芽もなく,表土は黒くなっていて弱っているようだ。

サツキ鉢植え

これをどうにかこうにか鉢から抜いて,古い土をできるだけ取り除き,鹿沼土を入れた新しい鉢に植え替えた。枝も少し切ってさっぱり。

さつき盆栽

どんどん盆栽が増えていく人の気持ちもなんとなくわかってきたけれど,ベランダは狭いので当面はこの富士桜と,形見の皐月盆栽を大事に育てていきたい。でも紅葉が綺麗なモミジも一鉢ほしいかなぁ...なんて。

【2011.7.23追記】
某新聞社様からの取材オファーのコメントは,個人情報保護のために非公開とさせていただきました。ご了承ください。

2011年04月10日

●富士桜の盆栽その後(1ヶ月半経過&桜坂弾き語り)

2月の終わり頃に花木センターで買ってきた富士桜の盆栽の続報である。

実は3月11日の東日本大震災のとき,震度6強を記録したうちのマンションでは家具が倒れたり食器が崩れたりと,かなりの被害が出た。そしてベランダの花台に置いていた富士桜の盆栽も,花台ごとひっくり返ってしまったのである。

その後はライフラインがすべて止まり,特に水道は復旧までに10日を要した。私たちは猫を連れて同じ市内にあるかんなさんの実家に避難していた。盆栽は鉢がひっくり返って,根が露出した状態で2晩放置し,その後荷物を取りに戻ったりしたときに応急的に鉢に戻して,貴重な汲み置きの水を最小限あげるということを,ライフラインの復旧まで続けた。

正直なところ,この盆栽についてはもうダメかと思っていた。植え替えをしたばかりだったし,根が露出した状態で放置したり,その後も水不足と,かなりのダメージを受けたと思ったからだ。

しかし植物というのは意外と生命力があって,少しずつ花芽も大きくなってきた。この写真は4月3日。

富士桜の盆栽

そしてこの翌日にはついに一輪が開花し,その後は次々と花が開いていった。この写真は4月10日。

富士桜の盆栽

一重咲きで白っぽいというのは予想通りだが,思ったよりも花弁が細長くて,やっぱり実際に見て初めてわかることというのは多い。そしてこれも情報通り,花はすべて下向きに咲く。これは花芽が上向きに出ていても,咲くときにはクネっと下向きになるので面白い。

富士桜の盆栽富士桜の盆栽

ソメイヨシノほどの華やかさはないけれど,なんといっても震災を生き延びたことで愛着が湧いたので,今後も大切にしたいと思う。まずはひっくり返ったときにヒビの入った鉢をなんとかしなければ...。

せっかくなので開花した桜と一緒に,「桜坂」を弾き語り。ギター教室の発表会も震災のために延期になっている。

2011年02月24日

●週末の買物 富士桜の盆栽(後編)

前回からの続き

いじるのはじっくり眺めてから,とは思いつつ,でもプラのポットに入ったままではねぇ,底から根っこも出てるし…。ということで早速植え替えることにした。

こういう作業こそ親父がよくやっていたので,もっとちゃんと見て教わっておけば良かったと今さら思っても遅い。

とりあえず本とかんなさんの助言を参考に,土は赤玉土と腐葉土を混ぜて,鉢の底には水捌けを考えてゴロっとした石を敷いた。ネットでは赤玉土と富士砂を混ぜると書いてあったので,本当は富士砂が欲しかったのだがホームセンタには10kg入りの袋しかなかった。さすがにそんなに要らない。

ポットから慎重に出してみると,根がびっしりと隙間なく覆っている。これでは窮屈そうだ。しかしどの程度切ったりするものなのかその辺の感覚が全然ないのであとは適当。いきなり枯れたら悲しいので,新しい鉢で窮屈にならない程度に少し切るにとどめた。

植え替え植え替え

正面もまだ仮決めで,枝については今回は触っていない。元々かけられていた針金は外した。

富士桜

この状態でまずはちゃんと枯れずに花や葉が出るかどうか見守りたいと思う。

写真を撮っていて思ったのは,盆栽の写真を撮る環境を少し考えないといけないということ。ベランダではなかなか絵になる背景がないし,室内だとライティングが難しい。でもやっぱり背景のことを考えると室内かなぁ。


2011年02月23日

●週末の買物 富士桜の盆栽(前編)

すっかり興味がアナログ化してきて,今度は盆栽である。

かんなさんは3年ほど前から五葉松と梅を寄せ植えにして育てているが,私は様子を見ているだけだった。

実家には親父が育てていた盆栽というか鉢植えの梅やサツキやボケがあったと思うが,まったく興味がなかった。雪囲いや水やりは手伝ったこともあったが,もっと興味を持ってあげれば親孝行になったのになぁ,などと思うこともある。

今回自分でも始めようと思ったきっかけは,かんなさんが松と梅の今後の展開(枝の剪定や針金かけ)の参考にと盆栽の本を買ったことと,大きめのホームセンターの盆栽のコーナーで店員さんにいろいろと話を聞いたことが影響している。

そのホームセンターの盆栽コーナーはさつき専門店として割と有名で,百万円以上もするさつきを通販もしている。

で,2時間くらい懇切丁寧にさつきのことを説明してくれたお店の人には大変申し訳なかったのだが,さつき盆栽は自分には合わないと思った。イメージとして,立派な盆栽でも最初は小さな苗の状態から丁寧に世話をして何十年もかけて育てていくものだと思っていたのだ。しかし実態は植木屋さんが畑に地植えした状態で枝を切りながら幹を太らせ,適当なタイミングで掘り返して鉢に移すというではないか。つまり最初から大きな状態で買ってきて,あとは針金かけとか剪定で枝を育てることを楽しむものなのだ。

せっかく植物を育てるなら,幹の成長から10年,20年といったスパンで楽しみたいではないか。

かんなさんは3年育てた松と梅でだいぶ感触がつかめたので,松を苗から育ててみたいとおっしゃる。

そこで最初のお店で紹介してもらった少し遠い花木センターに行ってみた。ら,これがすっかりハマってしまったというわけ。

とにかく盆栽の種類が多くて,見ているだけでも楽しい。私はなんとなく紅葉がきれいなモミジか,桜が良いな,と思いながら見ていた。桜もいろいろ種類があって,多いのは緋寒桜や八重桜。個人的に桜はソメイヨシノが好きだが,ソメイヨシノは大きくなる木であり盆栽には向かないのだそうな。

で,桜コーナーを眺めていたら一鉢だけぽつんと,富士桜というのがあった。富士桜はどんな桜だろうと,携帯で検索してみたところ,あまり大きくならない木で,小木でも花を咲かせる特徴があり,花は白っぽい一重咲きらしい。これはなんとなくイメージしている桜に近いのではないかと思い,これだけたくさん盆栽がある中で一鉢だけという点にも運命的なものを感じて購入することにした。

立派なさつきと違って,仕立てる前の盆栽の苗というのは安い。富士桜は1500円,かんなさんが買った黒松の苗は580円だった。

「買ってきた盆栽はまず写真を撮ってよく眺めましょう」と本に書いてあったので写真を撮っておく。幹の太さは根元でも1.5センチ程度。ヒョロっとした感じだが,吹き流しか懸崖にしてはいかが?という示唆なのだろう,最初から針金で曲(きょく)がつけてあった。

富士桜

長くなったので続く。