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2008年05月30日

●環境月間

6月1日から30日は「環境月間」なのだそうだ。スローガンは「取組もう 地球のために 今できること!」。

スローガンからして何か勘違いをしているようだ。環境問題の取組みというのは,惑星地球くんが暖まったり汚れたりして可哀想だからやるのか?それは違うだろう。人類の生存のためである。スローガンは「取組もう 人類滅亡を防ぐために 今できること!」が正しい。

うちで実践している取組みはざっと思いつくところで,次のようなことがある。
・新聞は取らない
・雑誌は買わない
・テレビはできるだけ見ない
・飛行機に乗らない
・(狭い)集合住宅に住む

新聞配達で学費を工面したかんな氏には申し訳ないが,新聞と雑誌を止めるだけで,ちまちまとゴミ減量するのがバカらしいほど廃棄物が減る。必要な情報はインターネットで手に入る現在,新聞は本当に必要だろうか?

テレビというかマスコミはもう,諸悪の根源であると言って良い。どの局も「地球のために○○しましょう」と言っているが,一度として「省エネのため今すぐテレビのスイッチを切ってください」という番組なりCMを見たことがない。全国民が夏の高校野球中継を観るのをやめれば,発電所が何基か不要になるだろう。

飛行機については航空会社も頭を抱えているのだが,CO2排出量が多い。どんなにエコな取組みを頑張っても,海外旅行に1回でも行ったらすべて水の泡だと思ってもらっていい。

少ない人数で広大な土地を占有する一戸建て住宅の環境負荷が高いことは言うまでもないだろう。

買い物にはマイバッグを持って行きましょうとか,そんなどうでもいいような些細なコトより,上記の取組みの方が桁違いに有益であると思う。マスコミや企業はそういう宣伝をすると利益が減るのでできないし,政府も同じことである。

同じ理由で誰も口にしないが,本当に持続性・生存性を追求するためにはどうしたらいいか。答えは自明で,人口を減らせば良い。日本は資源のない国なので,日本の国土だけで養える人口は現在の6分の1程度だと言われている(WWFのLiving Planet Report2006より)。現在は経済力にものを言わせて他国のキャパシティを奪って多くの人口を養っているのだ。地球全体でも既に養える人口の1.25倍だとされており(同),これは単なるCO2による温暖化よりもずっと深刻な問題のハズだが,経済性優先のマスコミや政府は完全にシカトしている。残念ながら愛では地球は救えないのだ。

人口を減らすのが無理だとしたら,どうしたらいいのか。それはもう科学と技術で環境を操作するしかない。「自然を守ろう」と盲目的に言うのは結構だが,残念ながらそれでやっていける段階はとっくに過ぎている。ここまで事態が進んでしまったからには,自然環境を人類の持続的生存に適するように改変していくしかないのだ。遺伝子改変による食料の増産や,CO2の固定化というのはつまりそういうことである。

珍しく時事ネタになってしまった。アシモフのファウンデーションシリーズやロボットシリーズを再読した影響かもしれない。SFはハッピーエンドが好きなWebmasterだが,もちろん現実の地球の未来だって明るい方がいいに決まっている。