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2012年07月01日

●アマチュア無線その後(開局後半年経過,電鍵購入)

かんなさんが一緒に資格の勉強がしたいと,突然CQ ham radioという雑誌を買ってきてから早いものでもう1年である。その後二人で3アマの国家試験を受けて従事者免許を取りVX-7で無線局を開局してから半年あまり。

1年前にはまさか自分がモールス信号で交信するようになるとは夢にも思わなかった。それはかんなさんも同様だろう。

モールス(CW)の良いところは,弱い電波でも受信しやすいので遠くと交信できるとか,世界共通の符号だとか,設備が簡単で済むとか,いろいろあると思うが,なんといっても声を出さなくても良いというのが最高だ。はっきり言ってしまえば,しゃべるのは疲れる。会社で上司としゃべり,お客様と電話でしゃべり,この上無線でしゃべりたくなどない。

かんなさんはちょっと理由が違って,どうしてもYL(Young Lady;女性のこと)の局が声を出していると,もうそれだけで珍重されてパイルアップなのである。クラブ局のコールで運用したときも,私がCQを出すのと,かんなさんがCQを出すのでは応答が10倍くらい違うというのを経験済みだ。CWなら老若男女関係がなく,女性でも特別視されることはない。

前振りが長くなったが,良いCWには良い電鍵,ということで,気晴らしも兼ねて秋葉原に電鍵を買いに行った。かんなさんは先日受けた資格試験に受かったお祝いに,ストレートキー(昔ながらの縦振り電鍵)をご所望である。私はまあ,手っ取り早く交信できるエレキー用のパドルを狙っていた。ちなみに現在はクラブのOMさんが手作りされたパドル(写真)を使っていて,これでCWデビューもしたし,エレキーを使う分には充分実用になるのだけれど,慣れてくるとちょっとレバーの反動が気になるとか,メーカー製のものも試してみたいという気分になったのである。

Pete

問題は秋葉原といえども電鍵を店頭で売っているお店がほとんどないということ。「◯◯無線」というお店はやたらといっぱいあるが,実際に売っているのは家電品だったりパソコンだったりオーディオだったりして当てにならない。

結局,店頭で電鍵を触れたのはロケットアマチュア無線本館と,富士無線電機の2店だけ。かんなさんは昔業務に使われていたような電鍵の中古も狙っていたようだが,そんなものを置いているお店は発見できなかった。通販ならいろいろと選べる電鍵だが,こればかりは感触を直接確かめないと良いか悪いかわからない。楽器選びと同じである。

ロケットの方はハイモンドのストレートキーが触れるようになっていて,発信器と解読機がつながれている。これはなかなか親切だと思った。まあ,練習せずにいきなり打ってもまったく解読してもらえないんだけれど。

パドルの方は富士無線にハイモンドGHDキーベンチャーのものがあった。種類は富士無線の方がロケットよりも多い。店員さんも親切で,ケースを開けていくらでも感触を確かめさせてくれた。

かんなさんは割とあっさり,ハイモンドのストレートキーの中級モデルHK-704に決めたのだが,私は悩んだ。感触はGHDの2万円くらいのモデルが良いし,ベンチャーのやはり2万円のパドルは造形が美しい。超小型のGHDのGM707とGM701も移動運用に便利そう。
結局,GM707に決めた。大きなパドルは感触や見た目は素晴らしいけれど,やはり移動運用に持っていくには重すぎる。せっかくリグをコンパクトなFT-817にしたのだから,パドルもそれに合わせて。

帰ったらちょうど6mのコンディションが良く,早速新しいパドルで5エリア(高知県)と4エリア(山口県)と交信できた。交信といってもまだ最低限のレポート交換(R GA UR 599 TU)だけではあるが,それでもなかなか楽しい。

GM707

かんなさんのストレートキーの方はこれはさすがに大変だ。CWのリズムは耳で聞いてだいぶ身についてきたと思っていたが,正しいリズムで打つのは非常に難しい。でも確かにこっちの方が習得したときの喜びは大きそう。

HK-704