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2010年08月28日

●中古アコギの選び方〜S.Yairi YDT-18編〜

久々の更新がまたギターの話になってしまい恐縮である。

自分用ではないのだが,中古でアコギを一本調達することになった。

ちょうど良いことに,近所に大きめのリサイクルショップがオープンして,ここは中古アコギの品揃えがけっこう良い。常時20本くらいのアコギが置いてある。

私もいまだギター初級者に毛が生えた程度の腕前ではあるが,1年半アコギを習ってきて,多少はギターを見る目も養われてきたと思っている。少なくとも自分のギターを買ったときは中古のギターを選ぶなんてとても恐ろしくてできなかった。

さて,お店に中古アコギを買いに行く準備である。中古アコギを多く置いてあると言っても御茶ノ水のショップのようにギター専門の中古店ではないので,店員のメンテや商品知識には期待できない。置いてある楽器の状態は自分でかなり注意深く見て,試奏して検討する必要がある。

持参したのは15cmのアルミ直尺。これはポケットに入るサイズだが弦高を測るのに便利。あとはチューナー。試奏させてくれると書いてある場合でも,チューニングを合わせてくれる親切な店員がいるとは限らない。さらにネットにつながる携帯電話。気になる物件があったらその場で検索して,どんなスペックかや,新品・中古の価格相場がわかる。

さてお店に着いた。もちろん予算というものがあるので,2万以下の予算で買える中古アコギを順番に見て,直尺で弦高を測って候補を4〜5本に絞る。測るのは12フレット6弦で,ここが2.5mmから3mm程度の範囲に入っていることが条件。あとはネックが反っているとか,ペグにガタがあるとか,トップ板が歪んでいるとか,見た目で不具合があるものは止めておこう。今回は見た目キレイなヤマハのギターがあったが,弦高が4mm以上だったので候補からはずした。

大切なのは良さそうなものが無かった場合にはきっぱり諦めること。大きな中古店ならまたしばらくすれば品揃えが変わるので改めて見に来れば良い。「今,この場にあるギターの中からどうしても選ばないといけない」という状況はあまり良くない。欲しいときというのは「ちょっと問題ありだけどまあいいか」と選んでしまいそうになるが,もし変なギターを買ってしまったらきっと後悔することになる。

候補を絞ったら店員に試奏をお願いする。専用スタジオなんてないので,楽器の陳列してある通路で「はいどうぞ」という感じ。弦もどんな種類のものが張ってあるかわからないし,うるさい店内では「音」を評価するのは非常に難しいが,とりあえずビビりがないかどうか,ネックの太さ,押さえやすさなどはチェックできる。何本か弾いてみれば相対的な音の違いはある程度わかる。

今回はラッキーなことにS.YairiのYDT-18/Nが19,800円で2本出ていた。オール単板の定価94,500円の現行モデルである。新品は通販でも4.5万円はするのに,この中古品はほとんど使用感がなく,ピックガードの保護フィルムも貼られたままのほとんど新品同様の状態。それが2万である。

ちょっと怪しいと思いつつ,試奏させてもらった。ら,一本は弦高が低すぎ(2mm以下)で普通に弾いても弦がビビる状態。これではダメだ。しかしもう一本の方は弦高2.5mmで弾きやすいしビビりもない。音も普通に良くて,なんか状態が良いのに安すぎて心配だなー,とちょっと不安は残ったものの,これ以上の物件はなかなか無かろう,という判断で購入した。えらく立派で綺麗なハードケースも付属している(普通ハードケースだけ新品で買っても1.5万円くらいする)。

持ち帰ってから弾いてみても普通に良いギターで,使う人も喜んでくれた。

というわけでアコギの中古選びは初めての経験だったが,ある程度ポイントは押さえられたと思う。本当はギターの腕前の確かな信頼できる人から個人売買するのが間違いないのかもしれないが,リサイクルショップなどでアコギを買ってみようと思われる方は参考にして頂きたい。

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