●資格取得 3級アマチュア無線技士
かんなさんに誘われて,アマチュア無線の資格試験を受けることになった。第3級アマチュア無線技士(3アマ)というやつだ。
そういえばパジェロに乗っていた頃,仲間の通信を受信する目的で買った0.5Wのトランシーバーがあるけれど,電波を出したことはなかった。それならこの機会に資格を取って,堂々と電波を出せるようにしよう。携帯電話などのインフラがダウンした場合のバックアップにもなるかもしれない。
3アマだと講習を受けて取る方法もあるらしいが,お金もかかるので,国家試験の一発合格を狙う。
ネットで調べると試験は過去問がほとんどそのまま出るそうなので,解説付きの過去問集「第3級ハム国試要点マスター〈2011〉」をかんなさんと自分の分の2冊購入。
分野は法規と無線工学で,法規やモールスは覚えるしかないが,工学の方はオームの法則とかトランジスタとか,中学校の理科と技術家庭科レベルの知識があれば何も勉強しなくても半分以上は取れると思った。さすがに電波伝搬だとかアンテナだとかに関しては勉強する必要がある。
かんなさんは工学の勉強でかなり苦戦して,確かにオームの法則だとかコイルやコンデンサ,ダイオードやトランジスタがどういったものなのか,ぜんぜんイメージできない場合は大変かもしれない。
あと,電卓や計算尺(!)は持込禁止なので,計算問題はすべて手計算で解かなくてはいけない。最近はすっかり電卓やパソコンに頼っているので,個人的にはこれが一番きつかった。ただこれも,過去問をとにかく丸覚えする方法でクリアする手もある。
試験の申込書もAmazonで購入したが,これは問題集によっては付属していたり,近くにハムのショップがあれば売っているだろう。
茨城には試験会場はなくて,東京の日本無線協会の試験センター(晴海)まで受けに行った。午前中の試験だったので念のために試験会場から徒歩3分のホテルに前泊した。
試験は11時からで,4アマと3アマが同じ部屋。3アマ受験者は受験番号で数えたら25名だったが,時間までに来たのは18名,女性はかんなさん一人だった。平日だったので少なかったのかもしれない。4アマの方は30名ほどで,女性は3名。アマチュア無線資格保持者の90%は4アマなのだそうだ。
試験時間は法規と工学合わせて70分。開始後30分で途中退席できる。
勉強の甲斐あって,15分ほどで見直しも含めて終わってしまった。半分くらいの人数が30分で途中退席していたと思う。
試験終了後,1時間ほどで合格者の受験番号が貼り出される。その間にかんなさんと自己採点してみたが,二人とも満点だった。この程度の試験にちょっと真面目に勉強し過ぎたかも。
事前の情報通り,過去問と一字一句同じ問題がほとんどで,選択肢の順番だけは変えてあった。唯一,コンデンサのリアクタンスを求める問題だけ,数字が少し変えられていた。この問題が解くのに一番時間がかかった。計算式はXc=1/2πfC=1/(2*3.14*50*160*10^-6)(Ω)である。
3アマの合格者は18名中12名。全体の統計では棄権者を除いた合格率は70%以上だったと思うので,国家試験の中ではかなり簡単な方だと思う。
合格者はその場で無線従事者免許証(従免)の申請ができるので,顔写真(受験票に貼るのと同じ大きさ)1枚と,運転免許証などのコピーを持参すると手続きがスムーズだ。自分たちは顔写真は持っていたが,免許証の写しがなかったので,隣のコンビニでコピーした。
これで1ヶ月後には免許が届くらしいのだが,それだけでは電波を出すことはできない。従事者免許到着後に,無線機の免許状(局免)というのを取らないといけないらしい。運転免許と車があっても,車検を通してなければ運転できないのと同じで,従免と局免が揃って初めて電波を出すことができるのだそうだ。この辺のルールは勉強するまでまったく知らなかった。
局免申請ついては,従事者免許が届いたら挑戦してみたい。