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2013年05月05日

●アマチュア無線その後(FT-817でJT65Aモードの交信)

デジタルインターフェースの作成,局免許の変更申請(前編後編)と,FT-817でJT65の運用をするための準備を進めてきた。

FT-817の設定方法についてもまとめておこう。

(1)モードは"DIG"にする
 受信だけならUSBで可能だが,DATAポートからの信号を送信するためにはDIGにする必要がある。

(2)メニューモード26のDIG MODEは"USER-U"にする
 Fボタン長押しのメニューモード。デフォルトはRTTYになっている。

(3)オプションのCWフィルタを付けている場合は,NARをOFFにする
 これがわからずにしばらく悩んだ。DIGモード(USB)でもNARがONになっていると,受信が狭帯域になってしまう。ツイッターで教えて頂いて解決。

(4)送信出力は2.5W
 FT-817は5W出力が可能だが,JT65は1分間フルパワーの連続送信となるため,無線機が熱くなる。壊してしまうと悲しいので,2.5Wに絞っている。

ソフトはフリーのJT65-HFを使う。使い方はJT65-HF運用解説書が詳しい。

私はMacOSX(10.8 Mountain Lion)上のVitrualBoxにWindows XPをインストールして,そこでJT65-HFを動かしている。その関係なのかよくわからないが,JT65で重要な精度1秒以内の時刻合わせがなかなか難しい。iネッ時計を使って合わせようとするのだが,何回か手動で実行しても数秒の誤差が直らないことがある。繰り返し補正してみて,1秒以下の誤差になることを確認してからでないと運用できない。

ベランダにモービルホイップ(RHM5)を仮設して,比較的JT65の交信が多そうな21MHz(15mバンド)をワッチ。現在どんな周波数帯でどの地域で活発に交信されているかは,PSK Automatic Propagation Reportermap displayで視覚的に確認できる。

この時期,夜間はヨーロッパ方面,朝は北米やオーストラリアからの電波が,強い局だと-10dBくらいで入感する。しかし,いくら微弱信号向けのプロトコルとはいえ,よほどコンディションが良くないと2.5W+ベランダモビホではDXまでは飛ばないようだ。下のPSK Reporterの画面は,朝方にCQを出したときのもので,一応VK(オーストラリア)やZL(ニュージーランド)でモニタされていた。交信したわけではなく,JT65-HFでEnable PSKRにチェックしてあると,復調された信号がネットでPSKRに自動的にアップされるので,それを見ていれば自分のCQが世界のどこまで飛んでいるかが把握できる。

PSKR

何度かCQを出したり,強めに聞こえる局を呼んだりしてみても,(PSKR以外に)ぜんぜん応答がなかったけれど,DXではなくJA4の局がCQを出していたときに呼んだらコールバックがあった。相手の信号は-05dB,こちらのレポートは-19dBとかなり弱い。こちらからもレポートを送ったが,残念ながらSRI NO CPYとなってしまった。もう少しコンディションが良ければ交信成立したかもしれない。

JT65-HF

移動運用しなくても最小限のアパマン環境でQSOできると期待してはじめたJT65ではあるが,やはりそれなりに工夫は必要だし,コンディションに左右されるということがわかった。まだはじめたばかりなので,今後また状況をレポートしたいと思う。

RHM5

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