12月30日(木) SF本読了 月は無慈悲な夜の女王
▼ブックリスト更新。「月は無慈悲な夜の女王(ハヤカワ文庫 SF 207)」(R.A.ハインライン)読了。今年最後の読書は先日亡くなられた矢野徹氏に敬意を表して,氏の訳された本書を選んでみた。原書の出版は1966年という古典である。600ページと大変ボリュームのある作品で年内に読み終えられないんじゃないかと焦ってしまった。自我を獲得した巨大コンピュータの描写が好きである。
▼今年の読書は計13作品(内SF12作品),上下巻の作品もあるので,文庫本18冊に相当する。読書好きの人から見ればずいぶん少ないと思うが,ほぼ昼休みだけを使って読んだことを考えれば悪くない成績ではなかろうか。というわけで2004年は火星SFでスタートして,月SFで締めくくった1年となった。
▼地震による大津波でものすごい被害が出ている。これだけの規模になるともうお見舞い申し上げますとかそういう次元は遥かに超えている気がして想像することも難しい。
12月27日(月) 映画鑑賞「ハウルの動く城」
▼「ハウルの動く城」を鑑賞。宮崎アニメ信者というわけではないが,ナウシカ・ラピュタ・トトロは大好きな作者である。ハウルは登場する乗り物がスチームパンクっぽいのと,動く城のメカメカしい感じ(実際は魔法で駆動されている)がなかなか良い。原作付きということだがファンタジーなのでストーリー展開の必然性はなく,哲学っぽい内容(「ソフィーの世界」とは無関係だと思うが)で,お子様たちは後半ほとんど飽きてしまっていた。呪いはどうなったんだと考えているうちにハッピーエンドでめでたしめでたし,という映画である。幻想文学に慣れているオトナでなければちょっとムズカシイ作品なのでわ,と思うSF読みの作者であった。最近の作品と比べると「もののけ」よりは面白いが「千と千尋」には及ばないというのが個人的な評価。
12月26日(日) 名古屋名物あんかけスパゲッティ
▼久々に写真ってグルメ紀行ネタである。せっかく愛知(名古屋)に行ったのだからと,Kinoppyに食べ物屋を調べてもらった。名古屋といえば味噌カツやういろうあたりがすぐに思い浮かぶが,Kinoppyからは「あんかけスパゲッティ」を調査せよとの指令である。ネットの情報によると『ピリからに煮込んだあんかけソースを太めのスパゲティーにかけたこの「あんかけスパ」は,名古屋のサラリーマンが中毒になる!?絶妙な味です。』
とある。太いパスタにあんかけ・・・これはもしやみかづきのイタリアンに匹敵するご当地名物かもしれないと,出張最後の夜に一人で食いに行ってみる。お邪魔したのはからめ亭というあんかけスパの専門店。気になるお味の方だが,おいしいが一般的なパスタ料理の味を想像していると度肝を抜かれること間違いなしである。とにかくコショウの辛さがかなりキツく,スパイシーだ。イタリア料理のスパゲッティからかけ離れる度合いとしてはみかづきのイタリアンといい勝負である。名古屋に行く機会があれば,ぜひ試してみてほしい。
12月24日(金) EXPO 2005 Aichi,Japan
▼一足先に愛知万博(愛・地球博)に行ってきた。といっても仕事である。先日電話が通じるかどうかわからない現地と書いたのは万博会場のことだったのだ。で,PHSはつながりそうか調べてみたところ,どうやら全滅のようである。auとvodafone(おそらくDoCoMoも)については工事途中の現状でも電波状態は良好である。PHSにしても会期が始まるまでにはインフラが整備されると思う。
万博会場の様子は追々レポートしていきたいと思っている(特に秘密にしておけとは言われていないが大丈夫だろうか・・・)。たまたま試運転しているところを見かけた無人運転のロボットバスIMTSはなかなかカッコよい。
12月14日(火) ふたご座流星群
▼夜ベランダから空を見上げたところ,運良くふたご座流星群の流れ星をいくつか見ることができた。『流れ星』という名前から,夜空に光る恒星が気まぐれにピューっと飛んでいく・・・という想像をする人もいるかもしれないがそれは誤解である。その説でいくと,仮に地球からもっとも近い恒星であるアルファ・ケンタウリ(地球から4.3光年)が「流れ星」になって,満月の視直径の4倍程度の距離(2度)を0.2秒で飛んだ場合,その移動距離は約0.15光年(≒4.3ly×sin2°)となり,速度はなんと光速の2300万倍以上ということになってしまう。これではアインシュタインもびっくりだ。実際には流れ星(流星群)というのは地球の公転軌道上にある塵の中に地球が突っ込んでいくときに,塵が地球の上層大気との摩擦で燃えることによる発光現象なので,地上からの距離はせいぜい200km,上の計算でいくと秒速35km(マッハ106)といったところである。それでもずいぶん速いように感じるかもしれないが,元々地球自体が太陽の周りを秒速30kmものスピードで公転しており,そのスピードのまま塵の中に突っ込んでいくのだから当然ということになる。
12月12日(日) オンライン書店bk1読者が選ぶ50冊
▼オンライン書店bk1 お客様が選ぶ50冊という企画。作者は投票しなかったのだが,結果はなかなか面白い。特に泣ける1冊として「アルジャーノンに花束を」(ダニエル・キイス)と,「渚にて」(ネビル・シュート)という,SFジャンル史上不朽の名作2編が挙がっているのはどういうことであろう。インターネットで本を買おうなどと思う人種は,まだまだ世の中の平均よりもだいぶ「パソコンオタク」側に偏っており,その一部にはSF読みが多いということの現われだろうか,などと考えてしまう作者であった。が,しかし,前出の2冊はSFを読んだことのない方々にも無条件にオススメできる作品であるのは間違いない。ちなみに「アルジャーノン〜」の方は少し前に日本を舞台にしたドラマとして映像化されているが,ドラマ単体として観た場合の評価は別にして,原作ファン的には「なかったこと」にされているらしい。
12月9日(木) 携帯電話でダイヤルアップ
▼『ノートパソコンに携帯電話をつないで会社のメールが見られるようにせよ』と上司からのお達しである。固定電話が使えるか不明の出張先を想定しての話だ。普通であればAir-H"等のPHS通信カードを薦めるところだが,建設中の現地の広い敷地内ではPHSのインフラが整備されているか不安である。上司が会社から貸与されているauの携帯電話と,携帯をモデムとして使うためのPCMCIA通信カードを用意して接続。会社にはメールサーバへの接続専用のアクセスポイント(フリーダイヤル)が用意されているので,そこにダイヤルアップ接続する。ところがこのアクセスポイントは携帯電話のパケット通信(64kbps)に対応していないため,ASYNC(14.4kbps)での接続となる。
普段から数MBの添付ファイルをばんばんやり取りしている会社のメールサーバに,わずか14.4kbpsでアクセスするとどういう事態になるかは容易に想像していただけるだろう。高速な社内LANでの使用を前提とした社内専用メールクライアントソフトがさらに足を引っ張って,数行のプレーンテキストのメールを読むだけでも大変なストレスである。一応つながりはしたものの,これではとても実用に耐えないので,現地のPHSインフラを調査した上でAir-H"の導入を上申しようと密かに思う作者であった。
12月4日(土) SF本読了 万物理論
▼ブックリスト更新。「万物理論(創元SF文庫)」(G.イーガン)読了。今年の翻訳SFの中では最も注目される作品。とりあえず読み終えたとはいえ,ものすごい情報量・密度なので一度さらっと読んだ程度では到底理解できた気がしない。近いうちに気合を入れなおして再読したい一冊である。
11月21日(日) ストップくんネタと趣味の多様性
▼ストップくん応援ページを更新。ストップくん vs ヒバリくんを追加。
▼出張帰り,駅に停車しているときに何気なくホームの様子を眺めていたところ,伸縮式のポールを高所のスピーカに向けて伸ばしている少年を見かけた。どうやら発車ベルの音を採集しているようである。世の中には全国の郵便局を巡って小額の預金をし,スタンプを押してもらうことを趣味としている方もいたりして,何事にもマニアの世界があるものだと感心した作者であった。
11月13日(土) SF本読了 揺籃の星(下)
▼ブックリスト更新。「揺籃の星 下(創元SF文庫)」(J.P.ホーガン)読了。いやー面白かった。三部作の第一部ということだが,第三部は2004年現在まだ書かれてもいないらしい。いったいどういう結末に向けて進んでいくのか,またひとつ生きていく楽しみが増えた。金子隆一氏(「新世紀未来科学」は作者の座右の書の一冊)の解説を読んで「なるほど〜」と思う。曰く「本書はSF読みとしてのあなたの度量を測る試金石ともなるだろう
」。
11月5日(金) データ復元ソフトの実力
▼WindowsでマウントできなくなってしまったUSBメモリ,なんとか日記のデータだけ復元し,その後できるだけ状態を悪化させないようにして保管していた。このたび発注していたデータ復元ソフトが納品になったので,日記以外の失われたデータの完全復元に挑む。事前に試用版を使って,不良領域にアクセスして復元できる可能性のあるファイルの一覧を見ていたので(試用版では復元はできない),かなり期待していたのだが,実際に復元に成功したのはテキスト形式で保存されていたメールデータとExcelデータがいくつかだけで,ディスクダンプエディタで復元できた日記データはこのソフトでは復元できなかった(一覧にファイル名は出ているので,復元はするのだが,日記アプリで開こうとすると破損している)。Excelデータでも復元したファイルが開けないものがあったりして,勝率はあまり良くなかった。特に作者とKinoppyの地球重力下における重量を日々計測・記録したExcelファイルが復元できなかったのは痛い・・・と思ったがKinoppyは喜んでいた。貴重な計測値が消えてしまって悲しくないのだろうか。
11月4日(木) SF本読了 揺籃の星(上) 妄想系SF
▼「揺籃の星 上(創元SF文庫)」読了。この日記では上下巻組の書籍の場合は下巻まで読み終えてから感想(書評と呼べるほどのものは書けないので,あくまでも感想。)を一言書くのが通例になっている。今回は出張に出掛ける電車内で上巻を読み終えてしまい,会議が始まるまでに空き時間があったので,Let's Note R3で書いているというわけだ。3部作の1作目,しかも上巻ということでストーリーは導入部にすぎないのだが,近年読んだ妄想系ハードSFの中ではトップクラスの面白さと言えるのではないか。家に帰れば下巻が待っているのだが,帰りの電車内で読めないと思うと,上野駅の書店でもう一冊買ってしまおうかという気分になる。ちなみに「妄想系SF」というのは作者が勝手に考えた造語だが,これは作品中に出てくる理論や物質が,本当はウソなのだがいかにももっともらしく科学的に説明されるため,フィクションではないかもしれないと読者がうっかり妄想に陥ってしまうような作品を指す。どこまでが事実で,どこからがフィクションなのかが区別しづらい作品ほど,良い妄想系SFと言える。
▼写真ってたのしいねっはアクセス数を伸ばすことを目的としているわけではないのでどうでもいいことなのだが,この日記ページのようにひとつのhtmlファイルにごちゃごちゃと多岐に渡る話題をうなぎの寝床式に書き連ねるのは SEO的な観点から考えるとあまりよろしくない。一番いいのは日付順のソートの他に「SF」「パソコン関係」「写真関係」「一般科学」など,テーマ別にhtmlファイルを分けて適切なtitleを付けてやることなのだが,めんどうなのでやっていない。最近流行っているブログサービスを使えばそういう面では楽ができるのだが,ホームページ作りをはじめたキッカケと続けている理由のひとつはHTML作成技術の習得であるため,めんどうなことなしに更新ができたのでは本末転倒なわけで,未だにテキストエディタで更新を続けているわけである。
▼万物理論(創元SF文庫)を発注。イーガンの新作が出たとなれば内容は不明でも買わねばなるまい。
11月1日(月) 映画マトリックスとイノセンス
▼たまにはレンタルで観た映画の話題でも。まずは今更だが「マトリックス レボリューションズ」。ちょうど1年前に「リローデッド」のDVDをレンタルしているが偶然である。マトリックス界(仮想現実)のシステム領域に組み入って仮想現実内における自分の身体制御および自分に作用する物理法則を改変することが可能になった主人公。「リローデッド」のラストでは物理現実界でも同様に森羅万象を制御する領域(?)にアクセスし,物理現象をコントロールできる可能性が示唆される。「レボリューションズ」ではそのことの解釈がラストへとつながっていく。つまり,仮想現実が物理現実に従属するものであったとしても,各階層内からそれを区別することができない以上,両者は等価であり,物理現実(と思っているもの)もまたより上位階層に従属している可能性がある。そのことを文字通り「悟った」主人公は両者の共存を目指す・・・。というのが3作観ての作者の解釈である。
▼続いて「イノセンス」。こちらは(作者にしてはめずらしく)新作である。基本的には原作1巻のロボット(劇中ではガイノイド)暴走事件を軸に,1.5巻や2巻の設定やセリフがちりばめられている。面白かったが,劇場版2作にはフチコマが登場しないのがやはり不満である。
10月27日(水) 地震お見舞い
▼新潟県中越地震で被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
▼新潟出身の作者だが,幸いなことにこれまでの人生で震度4を超える地震は体験せずに済んでいる。新潟に住んでいたときは日本海中部地震が最大だったと思う。茨城に来てからは震度3以下の小規模な地震が多いが,これといった被害は被ったことがない。電力用機器の製品で阪神大震災と同じレベルの地震波を加振する耐震性能試験を見学したことはあるが,元々アンカーで地面に固定されている機器であるため恐怖感はなかった。もし自分の住んでいるところで震度6強などの大地震が発生したとき,自分自身がどんな反応・行動を取るのか予想もできない。車で走っているときに地滑りで埋まるとか,短時間に建物が倒壊して生き埋めになってしまうというケースでは対策の立てようもないわけだが・・・。
10月20日(水) SF本読了 夏への扉
▼ブックリストを更新。「夏への扉(ハヤカワ文庫 SF 345)」(R.A.ハインライン)読了。不覚にもウルウルしてしまったことは秘密である。恥ずかしながらハインライン作品は初めて読んだ作者であるが,今まで読んだ時間テーマの海外SFとしては最高ランクといえる(国内作品ではマイナス・ゼロを挙げたい)。ちなみに愛すべき牡猫ピートのフルネームと綴りはPetronius the Arbiterということをメモ。
10月15日(金)
▼技術系のサラリーマンなどしていると警察や弁護士といった人たちとお知り合いになる機会はなかなかないが,同じ技術畑の友人には事欠かない。今回もそれで助かったという話なのだが,USBメモリのデータが消えたと意気消沈していたところ,以前熊肉をくれた友人が「フリーのファイルダンプソフトでデータを取り出せるのでは」と,ディスク ダンプ エディタというソフトまで送ってくれた。Windows上でファイルシステムすら認識できなくなったUSBメモリのドライブが果たして見られるものかどうかあまり期待はしていなかったのだが,ダメ元で試してみたところなんと見事にUSBメモリの中身を見ることができるではないか!感激のあまり泣きながら友人の職場の方角に手を合わせて拝んでしまった作者である。これならファイルシステムを復旧することは難しいだろうが,テキストファイルを取り出す程度ならなんなく出来る。早速テキスト化してあった日記データから,空白になるところだった2か月分のデータをサルベージすることに成功。恩人であるこの友人は電子回路の専門家であり,コンピュータの動作はアキュムレータやレジスタの単位で考えるようだ。普段からディスクの中身を16進ダンプで見ているような生活をしているということで,今回のようなトラブルでも目の付けどころが違う。白い恋人ブラックはまだ送ってくれないが。というわけで貴重な記憶を取り戻して欲が出た作者は,市販のデータ復元ソフトも経費で発注するのだった。
10月14日(木)
▼最近はUSBメモリに重要なデータを入れて常に持ち歩いていたのだが,いつものようにパソコンに挿したら「ドライブGはフォーマットされていません。今すぐフォーマットしますか?」とメッセージを出して中を見られなくなってしまった。HDDじゃないから大丈夫だろうとバックアップを2ヶ月ほどサボっていたので,メールや日記等の2ヶ月分のデータがパーである。日記を7年間続けていると書いた途端,痛恨の事態だ。2ヶ月分の記憶を失った気分である。
▼データが消えたショックと,山積の仕事を前にして何を血迷ったかVirtualPC2004にLinuxのインストールを始めてしまう作者であった。これが世に言う現実逃避である。友人から「インストールが簡単で良い」と聞いていたのでディストリビューションはFedoraCore2で行くことにする(本当は手元にDebianのCDがあったのだが,即座に挫折)。インストールメディアはFedora ProjectのDownload Serverから,
- FC2-i386-disc1.iso
- FC2-i386-disc2.iso
- FC2-i386-disc3.iso
をダウンロードして使う。VirtualPC2004はISOイメージをそのままマウントできるので,CDに焼く必要はない。ちなみにホストOSはWindowsXP SP1,ゲストOSへのメモリ割り当ては128MBにしておいた。 disc1のイメージをマウントしてバーチャルマシンを起動するとインストーラが起動する。しかしデフォルトのGUIインストールを選択するとなぜかVirtualPC2004が異常終了してしまう。仕方がないので"linux text"としてテキストモードでインストール。正常終了するものの,リブートするとヘンなメッセージが出て起動しない。やはりVirtual PC 2004へのインストールはハードルが高いとあきらめかけたところ,前述の友人より[VM]: Fedora Core 2という解説ページを紹介された。確かにまったく同じ症状である。これを見ながら,
- テキストモードでインストール終了後,再度CDブートして"linux rescue"とタイプし,レスキューモードで起動。
- #chroot /mnt/sysimage
としてrootを変更。このへんから作者には意味がわからない。
次にCDをマウントして中のファイルをコピーするらしいが,作者はLinuxでCDをマウントする方法すら知らない。
試行錯誤の結果,
- #mkdir /mnt/hdc
- #mount -t iso9660 /dev/hdc /mnt/hdc
この呪文で/mnt/hdcにCDの内容をマウントできた。インストール時は自動で認識してくれるのに,ファイルを見るためにはマウントが必要というのはなかなか難儀な概念である。
続いてカーネルのコピーと強制インストール。
- #cp /mnt/hdc/Fedora/RPMS/kernel-2.6.5-1.358.i586.rpm /tmp
- #rpm -ivh --force /tmp/kernel-2.6.5-1.358.i586.rpm
これでリブートしたところ,写真のように起動した。VirtualPC2004の共有ネットワーク機能を使えば,面倒な設定もなしでインターネットにもつながる。
あとは有効な使い道を考えるだけである。データ消失の心の傷は少し癒えたが,山積の仕事はちっとも進んでいないことに気付く作者であった。
10月11日(月)
▼ブックリスト更新。「ファウンデーションの勝利 上(ハヤカワ文庫 SF 1482)」「ファウンデーションの勝利 下(ハヤカワ文庫 SF 1483)」(D.ブリン)読了。新3部作もすべて読了。アシモフ自身による続編ではないのでいろいろと異論はあろうが,ファウンデーション世界の物語を再び読むことができて幸せであった。
▼テレビについては,実家用に昔買っておいた97年製のトリニトロン21インチ(完動品)を回収してきたので当面これでしのぐことにする。アパーチャーグリルだシャドウマスクだという議論もすっかり過去の話になってしまった。
10月4日(月)
▼異音のする21インチテレビだが,家電リサイクル法によって最近は処分するにも金がかかる。新品の薄型テレビを買う金はないしどうしたものかと思案していたところ,チリ紙交換業者のようでそうでない「廃品回収業者」が巡回してきた。試しにKinoppyが交渉してみたところ,上述のテレビも無料で引き取ってくれるというので,早速持っていってもらった。しかし不思議である。ジャンク品のテレビを引き取って何の得があるのだろう。修理して海外にでも売るのだろうか。確かに素人では危険だが,分解して適切に洗浄し,劣化部品(電解コンデンサ等)を換えてやればまだまだ使えるのかもしれない。作者の元に来てからだけでも8年間働いてくれたテレビの末路が気になるところではある。それよりも現在手元に残っているのが相変わらず上下にカラフルな帯の出る14インチしかないというのが当面の問題である。
10月1日(金)
▼写真ってたのしいねっの更新は忙しいときやネタのないときはサボる間歇型だが,Windows95のダイナブックを買った1997年以来,毎日欠かさずに付けているプライベートな日記が丸7年を迎えた。日記のデータはプレーンテキスト換算で2MBを超える。文字数(2Byte=1文字)で約100万文字相当である。会社に提出するA4 30ページ程度の報告書がだいたい1万5千文字前後ということを考えると,100万文字というのはなかなかスゴいのでは,と自分でも思う(1日あたりだと平均約400字程度だが)。当時食事つきの独身寮に住んでいたのだが,ある日「一昨日の晩飯のメニューが思い出せない」ことに愕然としたのが日記を付け始めたキッカケである。パソコンで書いていれば全文検索も容易であるし,自分の汚い字も見ずに済む。当然悲しいことや恥ずかしいことも全部書いてあるので人様に見せられるモノではない。
9月25日(土)
▼今回からちぇぶの旅日記のデザインを変更。レイアウトをテーブルを使わずにスタイルシートだけで表現しようとすると,どうしても素っ気無いデザインになってしまうことが多いが,頑張ればこの程度の表現は可能。ただ,IE6.0以外で表示のチェックをしていないので崩れてしまっていたらご容赦願いたい。
9月23日(木)
▼職場では机上で使うデスクトップパソコンの他に,実験やプレゼンに使うA4サイズのノートパソコンを何台か運用している。celeron300MHzクラスのモデルについてはそろそろ退役だろうということで,今回1台リプレースすることにした。予算消化の期限も迫っていたし,忙しかったので即納で一番安かったHP Compaqのnx9100を買ってみた。納品された箱を開けてみておどろいた。でかい。普通のA4ファイルサイズのノートパソコンと比べてもさらにふたまわりほどでかい。思わずLet's Note R3と重ねてみたりして(写真)。ちなみに一番上に乗っているのがnx9100のACアダプタである。これだけでもLet's Note R3の半分くらいの大きさ,重さである。本体とACアダプタを合わせた重量は4kgを超える。商品紹介をよく読むと,据え置き前提で使う機械のようである。確かにこんなにでかいとノートブックとは呼びたくない。まだ使っていないので性能は未知数だが,余裕のある筐体にJBLのステレオスピーカが内蔵されており,ノートパソコンとは思えない重厚な音を出す(ビジネスモデルなのに・・・)。静かな職場でWindowsXPの初期設定ウィザードの音楽(消せない)を重厚に鳴り響かせてヒンシュクを買う作者であった。
9月21日(火)
▼小学生の4割「太陽が地球を回ってる」国立天文台調査
というニュースを読んで,理科離れを嘆く大人は多いだろう。しかし少し考えてみてほしい。我々は常識として「地球は丸くて自転しつつ太陽の周りを回っている」ことを知っている。人工衛星が宇宙から撮った写真でも地球が丸いことは一目瞭然である。ところがこの「常識」を身近な現象,あるいは実験から導き出すのは相当に難しい。子供の「なぜ?なぜ?」攻撃に完璧に答えられる大人が何パーセントいることだろう。地球が丸いという一点だけを説明する場合でも,気軽に自分で宇宙に行って地球を眺められるというならばともかく,衛星写真などを見せるだけでは「捏造だ」と言われておしまいである。最近の高度なCGを使えば「巨大なカメとゾウの上に平らな地面が乗っている」という世界だって衛星写真と同じくらいリアルに作れるはずだ。事実,コペルニクス以前の世界では子供の4割どころかほぼ100%の人々が天動説を信じて疑わなかったのである。あなたは「なぜ地球は丸いといえるのか?」「なぜ地球が自転しつつ太陽の周りを公転しているといえるのか?」という問いに「学校でそう習ったから」以外の回答ができるだろうか?かくいう作者も公転あたりの説明になるとかなり苦しい。子供だって「日本の首都は東京」と覚えるのと同じように,教えられれば「地球が太陽の周りを回ってる」と(知識として)覚える程度は簡単なハズである。問題は本質を理解しているかどうかという点であり,そういう意味では子供のことばかり言ってられないんじゃないの?と思う今日この頃である。
9月19日(日)
▼ブックリストを更新。「揺籃の星 上(創元SF文庫)」,「揺籃の星 下(創元SF文庫)」(J.P.ホーガン),「夏への扉(ハヤカワ文庫 SF 345)」(R.A.ハインライン)購入。「揺籃の星」は久々のホーガンであり,しかも帯によると「ハードSF新3部作の開幕!
」ということなので楽しみ。「夏への扉」は古典の名作として有名な作品。
9月16日(木)
▼以前,まだ動いていると書いたSH社の1988年製テレビ(21インチ)だが,いよいよ調子が悪い。動作中に内部からビーーーと異音がする。映像はまだしっかりしているが,さすがにそろそろ寿命だろうか。今のところKinoppyが思いっきりひっぱたくと一時的に異音が止まっているが,機械にとって叩いて動かす段階というのは末期状態といえる。16年といえば最近のパソコンやらAV家電に比べればずいぶん長く頑張ってくれた方だとは思うが,今はテレビの買い替えタイミングとしてはあまりにも微妙である。作者宅の経済的理由ももちろんあるが,薄型テレビの性能向上と値下げの過渡期であるという点,地上波デジタル放送の受信可能エリア等々を考えると買い替えの検討は困難を極める。
▼ちなみにこのテレビは8年ほど前に知人から譲り受けたモノ。当時作者は何を血迷ったのか秋葉原で24インチのワイドテレビを買ってしまい,あまりの役立たなさに腹が立ってすぐに二束三文で別の友人に譲ったのだった。その後現在のテレビがやってきたのである。当時は16:9の放送といえばアナログBSのハイビジョンか,地上波のワイドクリアビジョン放送だったが,作者が買った24インチワイドテレビはハイビジョンには非対応,ワイドクリアビジョンは放送自体が不評でほとんど日の目を見ることなくなかったことにされた。そんなわけで当時のワイドテレビは単に4:3の放送を横に引き伸ばして映すだけの代物だった。出演者がみな太って見えるテレビなど何の役に立つのか。しかし秋葉原の量販店にはワイドテレビばかりが並び,店員も「これからはワイドテレビの時代です。(4:3の)普通のテレビはなくなります」という宣伝をしていた。まんまとそれに騙されたわけで,まったくお恥ずかしい。人生の汚点のひとつである。
9月15日(水)
▼ブックリストを更新。「ファウンデーションと混沌 上(ハヤカワ文庫 SF 1477)」「ファウンデーションと混沌 下(ハヤカワ文庫 SF 1478)」(G.ベア)読了。リストを見てもらえれば判るとおり,ベアの作品は好きで結構読んでいる作者である。そのためか本作も「〜の危機」と比べて格段に面白く感じてしまった。新3部作の最後を,D.ブリンがどう締めくくってくれるか楽しみである。それにしても,本作の一部はアシモフの「ファウンデーション(ハヤカワ文庫 SF 555)」と共通する場面であると訳注に書いてあったが,サッパリ記憶がない。ファウンデーションシリーズもすべて読んで面白かった,という記憶はあるのだが,ストーリーの細かいところは忘却のかなたである。精神感応力をもったロボットに記憶操作されたというわけではなく単に作者の記憶力が悪いためなのだが,新3部作に取り掛かる前に斜め読みでもいいから読み直しておけばよかったと少し後悔。
9月14日(火)
▼写真ってグルメ奇行紀行,今回は福島の有名なラーメンを二つ食べてきたので紹介したい。ひとつは喜多方ラーメン,もうひとつは白河ラーメンである。自分の舌に自信のもてない作者だが,その土地で一番行列の長い店で食べておけば間違いはないだろう,ということでそれぞれの土地で一番人気のありそうな「まこと」と「とら食堂」でラーメンを食べてみた。どちらも行列で1時間待ちである。とら食堂の方は,田んぼの真ん中の部落に突如行列が現れてかなり驚かされる。味の方だが,確かにウマい。…とは思うが,感動して涙が出るほどでもなく(ラーメンを食うと鼻水は出るが),周りの閑古鳥が鳴いている店はどれほどマズいのか,その方が気になった。作者の個人的感想としては,一度くらいは食べておいても損はないが,普段は半額で待たずに食える幸楽苑のラーメンで充分である。ラーメン通の方には一度,うまいラーメンとそうでないラーメンの決定的な違いはどこにあるのか,その辺をご教示願いたいものである。
9月10日(金)
▼ストップくん応援ページを更新。真・実写版ストップくんを追加。
9月8日(水)
▼今度「アイ,ロボット」という映画が公開されるとテレビで知った。アシモフファンならば当然,ロボットシリーズの名作短篇集「われはロボット(ハヤカワ文庫 SF 1485)」(決定版)との関係が気になるところである。いつもお世話になっている上野駅の書店にたまたま今日,出張の帰りに寄って確認することができた。やはり「われはロボット」が原作というか原案らしい。前述の書店には特集コーナーが設けられ,「われはロボット(決定版)」をはじめアシモフのロボットシリーズが全て揃っていた。さすがである。決定版には瀬名秀明氏が丁寧な解説と,貴重なロボットシリーズの初出一覧をよせている。未読の方はこの機会にぜひ一読されることをオススメしたい。ロボットなしには生活が成り立たない現代社会において,「ロボット工学(ROBOTICS)」という言葉を生み出した本書を読み,「ロボット工学三原則」を諳じる程度のことは今や一般常識の範疇である。映画の方はどんなストーリーか知らないが,主演がウィル・スミスということでアクション主体の娯楽映画ではないかと想像している。MIBでの役柄からして刑事役というのも考えられなくはないが,まさか伝説のイライジャ・ベイリを演るわけではないだろう。いろいろ想像するのは楽しいが,レンタルが出たら確認したいところである。
9月3日(金)
▼ちぇぶの旅日記を更新(ちぇぶ慈光寺に行くを追加)。旅日記についても,過去分は順次無料ページの方に移していく予定。Kinoppyの毎日更新の絵日記が予想に反して(ボカっ)長続きしているため,プロバイダのホームページスペースを使い尽くす可能性が非現実的とは言い切れなくなってきたため,今から少しずつ整理しておこうという計画。
9月2日(木)
▼水戸にある茨城県庁の展望ロビー(25F 地上約100m)からのパノラマ。一般県民にはなかなか用事のない県庁だが,受付嬢は親切である。隣の県警本部も警備は厳重だが受付嬢はやはり親切。
8月29日(日)
▼王立科学博物館の第二弾がようやく近所でも手に入るようになってきたので,第一弾に続いてまたひとつだけ買ってきた。今回はシークレットではなかったが,ガラスの木星儀が美しい「03 巨神 木星儀&パイオニア探査機」が入っていた。詳しい解説資料が楽しめる本シリーズ,SF界や宇宙界の人は大人買いで全種コンプリートする人も多いと聞くが,作者はそこまでマニアではないし,第一飾るスペースが無い。クジ運に任せてひとつだけ買い,広い宇宙に思いを馳せるのをささやかな楽しみにしている。300円で壮大な気分に浸れるレジャーだと思えば悪くない。現在パイオニア10号は太陽系探査の使命を終え,約68光年離れた牡牛座方向に向かって人類のメッセージを記したプレートを積んで飛行中である。
▼[メモ] ドラえもん年表 白亜紀から2314年まで
8月23日(月)
▼写真の紹介ページに写真をアップ。慈光寺(新潟県村松町)を追加。参道の入口にあるお蕎麦屋さんではおいしいお蕎麦と"むぎきり"を頂くことができる。人里離れた場所ではあるが,お蕎麦屋さんは結構繁盛している。写真は野菜天ぷら付きの慈光寺むぎきり(\900)。ツルっとしていて美味い。ということで写真ネタと写真ってグルメ紀行ネタを一度に仕入れてしまった。古い写真については順次ヤフーの無料ページの方に移していく予定。無料ページのため広告が出てしまうがご容赦願いたい。
8月21日(土)
▼ちぇぶの旅日記を更新(ちぇぶ衛星通信センターに行くを追加)。
▼うるさくて場所を取る自作デスクトップをどうしたものかと思案していたところ,運良く身内のNEC製PC-98NX Mate MA17Xというスリムデスクトップ機を譲り受けることができた。スペックは下記のような感じである。PC-98NX Mateシリーズはビジネス向けモデルらしく,HDD容量は少なめでテレビ録画などのAV機能もない。CD-Rすら焼けないのはちょっと不便だが,とりあえずはKinoppyのSOTECで焼くことにすれば問題ない。何よりも負荷追従でファン回転数が可変するハイテクマザーボード(いまさら)で静かなのは大変よろしい。
CPU | Intel celeron 1.7GHz |
RAM | 128MB(PC2100 DDR)→512MBに増設 |
HDD | 30GB(Ultra ATA100) |
etc. | CD-ROM(x24),USB2.0,FDD |
OS | Windows2000 Pro |
8月18日(水)
▼ストップくん応援ページを更新。グッズにストップくんぬいぐるみを追加。
▼本当は他にも写真ネタ,ストップくんネタ,ちぇぶネタが多数たまっているのだが更新が追いつかない。ぼちぼちアップしていくのでしばらくお待ち願いたい。決してネタを小出しにして手を抜こうと考えているわけではない。
8月13日(金)
▼写真の紹介ページに写真をアップ。日立電鉄線の沿線から泉神社まで散歩したときに撮ったもの。泉神社の湧き水は青く透明で夏の暑さを忘れさせてくれる。が,帰り道はやっぱり暑い。
8月11日(水)
▼2年前に買ったFIVAは不調と修理を繰り返し,ついに休眠状態となってしまった。一方FIVAと同じ日に秋葉原の路上ワゴンセールで買ったデジタル腕時計は同じCASIO製だが電池交換もなしで快調に動いている。しかも値段はわずか\980である。クォーツの腕時計を買うなら中途半端なアナログ(針式)よりもいさぎよくデジタル表示(液晶)の方が良いというのが作者の持論である。稼動部品がないので電池の持ちはいいし精度も信頼性も高い(しかもたいていアナログより安い)。アナログ(針式)の時計を買うなら断然機械式である。秒針はスイープ運針が一番良いが,1/8秒や1/5秒運針でも,クォーツの味気ない1秒運針と比べれば風情が段違いだ。以前は実売2万程度の安物機械式腕時計(25石,自動巻き,1/8運針)を愛用していた作者だが,しばらくして精度が出なくなり竜頭も効かなくなってしまった。修理と調整に購入金額以上かかりそうだったので前述のデジタル腕時計を購入したというわけだ。そのうちまた機械式腕時計も欲しいと思っているが,市場にあるのは芸術的価値のある超高級品ばかりで,貧乏な作者にはとても手が出ない。普段身に着ける用途なら,せいぜい数万円までだろうか。メーカーにはこのクラスの機械式腕時計をもっと作ってもらいたいものである。さらにかわいくてペアウォッチならKinoppyも納得であろう。
8月9日(月)
▼電子式ダーツボードにはオマケとして何本かダート(ダーツの矢)が付属してきた。ダートはバレル,シャフト,ティップ(ポイント),フライトの部品に分割でき(Fig.2参照),上級者になるとそれぞれを自分の好みに合わせて購入し,カスタマイズして楽しむものらしい。ボードに付属してきたダートはいかにも安っぽく,これではいいスコアを出すのは気分的に難しい。早速Kinoppyはバレルがタングステン合金製のダートと,キレイなデザインのフライトを購入。作者も\300のフライトだけ買ってもらって付属品と換装してみた。バレルやフライトはほとんど輸入品(英国製が多い)だが,通販で様々なデザインのものを買うことができる。手が出ないほど高価なものではないあたり,かなり危険な趣味と言えよう。作者もKinoppyのタングステンダートを横目で見ながら自分に合うダートを物色中である。タングステン合金がよく使われる理由は,高密度なので同じ重さでも細く加工することができるため。上級者は狭いターゲットに複数のダートを密集して命中させる必要があるので,ある程度細い方が望ましい。ダートの質量については,16〜18グラムというのが相場らしい。作者が現在愛用している付属品のダートは14グラムと少し軽めになっている。
▼ブックリスト更新。「ファウンデーションの勝利 上(ハヤカワ文庫 SF 1482)」「ファウンデーションの勝利 下(ハヤカワ文庫 SF 1483)」(D.ブリン)購入。
8月8日(日)
▼メンテナンスフリーの癒し系エビ「ホロホロ」を8ヶ月ほど飼っているが,当初の5匹のうち2匹が生存競争に敗れ(?),現在3匹が生き残っている。3匹は元気なように見えるが,やはり5匹用に設計された閉鎖環境ではエサである藻をホロホロが食べるスピードよりも,藻が育つ速度の方が速いようで,周囲の壁面は一面緑色になってしまった。このままだと中の様子もわからなくなってホロホロが生きているのか死んでいるのかも判別不能になってしまう。それはそれでシュレディンガーの猫っぽくていいのだが,観賞用としては問題だ。微妙なバランスの上に成り立っている閉鎖環境に手を加えるのは大変なリスクが伴うが,意を決して藻の繁殖速度を低下せしめるため一計を講じることにした。外光が入る周囲4面の壁のうち,3面を覆うように用済みのコピー用紙を加工して作った特製カーテンを置くという限りなくエコなもの。これにより外光が適当に減光されて藻の繁殖速度が抑えられ,ホロホロの捕食速度と釣り合えば狙い通りである。リスクとしては藻の光合成が低下して水中の酸素濃度が低くなりホロホロが全滅する可能性がある。結果が出るまでにはしばらくかかるかもしれないが夏休みの自由研究のつもりで観察を続けたい。
8月6日(金)
▼ブックリスト更新。「ファウンデーションの危機 上(ハヤカワ文庫 SF 1473)」・「ファウンデーションの危機 下(ハヤカワ文庫 SF 1474)」(G.ベンフォード)読了。待望の新・銀河帝国興亡史3部作の第1作である。期待して読み始めた割には,ベンフォードにより導入された新しい概念「模造人格」の描写にどうも馴染めず読了まで時間がかかってしまった。アシモフのシリーズでは触れられることのなかった,帝国におけるコンピュータと電脳空間の位置付けが重要なのはまあ解るとしても,模造人格同士が延々と哲学的な議論を交わす場面はどうしても必要だったのか疑問である。とはいえ,アシモフの世界観を継承しつつ新しい要素を加え,大きな謎を提起していくという意味でベンフォードの仕事は素晴らしかった。残り2作も楽しみである。
8月5日(木)
▼天文写真には経験も知識もまるでない作者だが,空気が澄んで満月がキレイに見えていたのでデジカメ(FinePix S5000)でどの程度写るか試してみた。(見かけの大きさが)小さい上に夜なので手持ちでは厳しいかと思いきや,意外にも簡単に撮れた。明るい満月の場合,S5000のAE任せだと完全に露出オーバーである。マニュアルモードにしてシャッタスピードを1/500,F5.6程度に絞ってやるとちょうどいい感じだ。手持ちでも1/500までシャッタスピードを上げれば手ブレの心配はまずない。S5000はかなりの高倍率ズームが可能なのでここまで寄れるが,コンパクト機でも最近の高画素モデルならデジタルズームでかなりの分解能が得られるのではないだろうか。写真に写った月面のうち,約十二億分の一は作者の土地である。
7月30日(金)
▼試験的にホームページに人工無脳プログラムを設置してみた。これはFLASHで動くものだが,会話データはすべて作者が作成したもの。同じようなCGIプログラムはたくさん公開されているが,いずれも自然な会話をさせるための会話データの作成はかなり大変だ(と思う。実際に挑戦してみたことはないが)。「2001年 宇宙の旅」のHAL9000やナイトライダーのK.I.T.T.(キット)を観てその会話アルゴリズムをパソコンのプログラムで実現できないか夢想する,あるいはやってみた人は結構多いと思う。第五世代コンピュータプロジェクトが始まったとき,近い将来HAL9000のような人工知能が誕生するものと期待していたのだが,結果は単純なパターン認識技術とエキスパートシステムを作り上げたに過ぎなかった。人工無脳は人工知能(AI)とは異なる思想で作り出された存在ではあるが,コンピュータ技術の発達によりかなり高度な会話をこなすものも出てきているようである。
7月24日(土)
▼そういえば昨年の今頃は東電の原発トラブル隠しの影響で涼しかった。今年の早い梅雨明けと猛暑がもし昨年関東地方を襲っていたら,おそらくうなぎ上りの冷房需要に電力供給が追いつかず,大変な惨事になっていたハズである。人のうわさも七十五日。原発も全機再稼動して人々の注意も東電から三菱自工の不祥事に移ったとみるやこの連日の猛暑である。一方で大雨による水害が新潟や福井を襲っている。「地球温暖化による異常気象の常態化だ」と軽々しく発言する向きには昨年の冷夏を思い出してもらいたい。今年の水害はおそらく聖域なき構造改革により仕事の減ったゼネコン各社が土木工事の受注を増やそうと念じた結果なのでは,と暑さでとろけそうな頭で妄想する作者であった。
7月23日(金)
▼となりのトトロ。「むかーしむかし,木と人は仲良しだったんだ・・・」そして子供にだけ見えるオバケ。大好きなのだが,DVDは未だに買っていない。観ると必ず号泣してしまい恥ずかしいから。
7月19日(月)
▼職場の片付けをしていて捨てられそうになっていた電卓を保護した。シャープのELSI MATE EL-670通称ドレミカルである。これは時計と電卓と電子ピアノを合体させた画期的な電卓で,電卓の数字キーと四則演算などのボタンがピアノの鍵盤の配置になっており,音楽が演奏できるようになっているのだ。自分で演奏した音楽の記録も可能。さすがは早川式繰出鉛筆(シャープペンシル)を発明した会社,まさに目の付け所がシャープである。ちなみにこれまでの片付けで計算尺を3本ほど,蛍光表示管(液晶が普及する以前の,数字が青緑色に光る表示装置)式の電卓1台を保護しており,使い道を思案中である。
7月13日(火)
▼少し前にKinoppyの掲示板で雷(稲妻)の写真を撮るにはどうしたらいいか,という話題が出ていたので補足しておきたい。雷雨のときは時折肉眼でハッキリと稲妻を見ることができる。だったらその時にタイミングよくシャッターを押せば写りそうな気がするが,実際試してみると意外に難しいことがわかるだろう。人間が目から入った情報を認識して,実際に指を動かす(シャッターを押す)までに,一般的には0.2秒程度かかると言われている。さらにシャッターボタンが押されてから実際にシャッターが切れるまでのタイムラグを考慮する必要があり,デジカメでは特にこれが長い。「あっ」と思ってシャッターを押しても,そのときには既に放電が終了してしまっている可能性が高い。
研究で雷の観測をする場合には,右の写真(※)のような専用のカメラを雷が落ちそうな方角に向けて設置する。このカメラは光を検知すると動作する液晶のシャッターを備えており,稲妻が見えてからシャッターが動作するまでの時間は3ミリ秒(0.003秒)である。人間には到底マネできるスピードではない。
民生用の機材でどうやったらうまく雷が撮れるか,興味深いテーマではある。試したわけではないが,カメラを三脚に固定し,低感度のフィルムで絞りをいっぱいに絞って,雷が落ちそうな場所とタイミングを見計らってシャッターを開放(バルブ)し,稲妻が見えたら閉じる,というような感じだろうか。バルブ撮影ができないデジカメでは無理な方法である。どなたか狙ってキレイな稲妻を撮ることができた,という方がいたらぜひテクニックをご教示いただきたい。
※写真の出典は電気学会技術報告「配電線雷スパークオーバ発生率予測手法の現状と今後の課題」(配電線雷被害率予測手法調査専門委員会)
7月10日(土)
▼さて,FIVA代替モバイル機をどうするかという問題である。FIVAは個人的な用途のほかに,職場に持ち込んだり出張先に持って行き,会議のメモやスケジュール帳として使っていた。個人所有のパソコンを仕事に使うのは情報セキュリティー的な観点からもあまりよろしくないということで今回,職場の共用マシンとしてPanasonic Let's Note R3を経費で購入した。あとはこれを私物化すれば会議や出張の時に使い,プライベートなデータはUSBメモリに入れて運用すればそこそこ使い物になるのではないかと思っている。会社の機材だが一応恒例なのでスペックを紹介しておこう。
CPU | Intel PentiumM 1.1GHz |
RAM | 256MB(PC2100 DDR) |
HDD | 40GB(Ultra ATA100) |
LCD | 10.4" TFT XGA(1024x768) |
OS | WindowsXP Pro |
外形寸法はFIVAとほとんど変わらないため,キーボードなどに違和感はなく,画面は広くXGAが表示できるため作業もしやすい。少々厚みは感じるものの,そのスペースは
7月4日(日)
▼写真の紹介ページを更新(「ディズニーランド(1974年)」を追加)。自分で撮った写真ではないが,職場の先達が30年前にカリフォルニアに海外出張に行ったときのアルバムが出てきて,そこに入っていたもの。東京ディズニーランドが開園するさらに10年前頃ということになる。現在のカリフォルニアディズニーランドがどんな様子かは(行ったことがないので)わからないが,行ったことのある人は違いがわかるだろうか。
7月1日(木)
▼この更新履歴&日記ページもどういうわけか年々書くことが多くなってきており,今年はついに6月が終わった時点で昨年1年分の日記と同じファイルサイズになってしまった。うなぎの寝床方式の表示は嫌いではないが,あまりサイズが大きくなるとアクセシビリティが悪くなるので今年は前半と後半にファイルを分割させていただくことにした。
▼さて,ダーツである。部屋に設置した電子式ダーツボードではいろいろなゲームを楽しむことができる。しかし作者(とKinoppy)はまず丸い的の中にダート(ダーツの矢のこと)を投げることが試練である。たかだか2.37m離れた高さ1.73mの的(直径0.335m)に先のとがった矢を投げるという,その単純な動作がなかなか難しい。おそらく理論を無視していきなり実践してみようという俗物根性が悪かったのであろう。やはりまずは理屈から入らなければ。Fig.1を見ていただきたい。これが作者が考えるほぼ理想的なダートの弾道である。距離とダートの形状から考えて空気抵抗は無視できるレベルであろう。ダートの質量が不明だが水平方向(等速運動)の計算にも鉛直方向(初速+自由落下)の計算にも質量は無関係なため必要ない。原点(投擲位置)はダートを構えるポーズから,およそ(身長−0.1m)といったところか。カッコいいダートの軌道というものを考えたとき,低初速で山なりに弧を描いて的に刺さるよりは,高初速で直線的に突き刺さった方が好ましいように思える。作者が実現可能な初速の範囲はこれまた不明だが,時速50kmというのはかなり高速なイメージである。とするとせいぜい時速40km(11m/sec)程度だろうか。以上から導き出したこのときの投擲角度θは15°となる。ちなみに投げてから的に刺さるまでの所要時間は0.22秒だ。フェアプレーを身上とする作者はライバルであるKinoppyの理想初速と投擲角度も導き出し,それぞれ時速32km(9m/sec),27°という結果になった。これで理論は完璧だ。あとはこのとおりに投げるだけでダートは的の中心突き刺さるであろう。ダーツは根性や気合とは無縁な大人のスポーツである。