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First-Class Radio Operator for General Services

第一級総合無線通信士 通信術試験


このページの内容
1.一総通試験会場
2.控室
3.試験会場の配置と受験者数
4.マークシート記入
5.受信用紙記入
6.受信用紙の準備
7.受信順番
8.受信・和文
9.受信・欧文暗語
10.受信・欧文普通語
11.受信・受話
12.送信の順番待ち
13.送信順番
14.電信・直接印刷電信の席
15.直接印刷電信
16.送信準備
17.送信・和文
18.送信・暗語
19.送信・普通語
20.送信・送話
21.試験終わり
22.試験当日のあれこれ


1.一総通試験会場
○2021年3月16日火曜日

会場は宮城県仙台市のショーケービル地下。

一総通

一総通

エレベータを出た正面が試験会場で,右手には受験者用の控室が準備されていました。


2.控室

一総通 控室 配置

控室はこんな感じでした。到着が早かったので,誰もいない控室で待つことになりました。 室内は広々と落ち着いた雰囲気です。ロの字に配置されたテーブルと椅子がありました。 パドルとキーヤの確認と調整を行ったり,続々とやってきた他の受験者と情報交換をしました。


3.試験会場の配置と受験者数

一総通 試験会場 配置

試験会場の席は自由。新型コロナウィルス流行中のため,3人掛け用の机を1人に割り当てられていました。

正面のホワイトボードに書かれていた試験番号は
1総通1840011〜1840021 連番ではない番号が1つ
2総通1850023〜1850032

当日の受験者数
1総通6名(男4・女2)
2総通0名


4.マークシート記入

試験の注意事項を聞いた後,マークシートが1枚配られました。氏名,受験番号,生年月日を記入,マークします。鉛筆またはシャーペンが必要です。
「焦らずに記入してください,待ちますから」と,受験生への配慮があって,とてもありがたかったです。記入後,マークシートは回収されました。


5.受信用紙記入

受信用紙は,和文6枚,暗語5枚,普通語6枚,各1枚は練習用紙です。
練習用以外の受信用紙にページ数と氏名を記入して,各1ページ目に資格名と受験番号を記入しました。
受話には練習用紙はないので試験用1枚です。受話用紙にも資格名,受験番号,氏名を記入しました。


6.受信用紙の準備

一総通 試験会場 折り目

始めは和文です。和文の試験用紙の上に和文練習用の用紙を乗せ,他の用紙は横に置きました。 それから用紙の角に折り目を付けてめくりやすくしました。


7.受信順番

和文練習文→1通目→2通目
  ↓
暗語練習文→1通目→2通目
  ↓
普通語練習文→1通目→2通目
  ↓
 受話


8.受信・和文

まずはラジカセの音量調整があるので,音が大きい小さいを受験生が言えるチャンスです。ただ,遠慮してしまってなかなか言えないのですよね…
「レンシュウ レンシュウ 第一級及び第二級 ワブン」という和文モールスのあとに,練習文が始まります。
1枚分(2分弱)の練習文が終わると,少しの間隔があるので,その間に練習用紙を横に置いて試験用紙に記入する準備をします。「シケン シケン」と和文モールスが聴こえたら,すぐに「・・・・ ・ー・」と試験電文が始まります。
電文は2通です。1通あたり2,3枚分あります。1通目が終わるとすぐに2通目が始まるので,気は抜けません。 全ての電文が終わって15秒後に「やめ」の合図で終了します。
終了後は速やかに,練習用以外の受信用紙が回収されます。


9.受信・欧文暗語

「レンシュウ レンシュウ 第一級及び第二級 アンゴ」から「シケン シケン」で試験が始まるところまで,上に書いた通りです。
全ての電文が終わって15秒後に「やめ」の合図で終了します。
終了後は速やかに,練習用以外の受信用紙が回収されます。


10.受信・欧文普通語

一総通 欄外記入

「レンシュウ レンシュウ 第一級及び第二級 フツウ」から「シケン シケン」で試験が始まるところまで,上に書いた通りです。
私はページをめくると脱字をするので,1通1枚で収まるように文字を出来るだけ小さく詰めて書きました。 書ききれないときは画像のように欄外も使いました。用紙の右側が空いているのは,長い単語が来た時に書ききれなくなるので,早めに改行しているからです。
全ての電文が終わって15秒後に「やめ」の合図で終了します。
終了後は速やかに,練習用以外の受信用紙が回収されます。


11.受信・受話

受話には練習用紙はありませんが練習音声が流れます。 まずはラジカセの音量調整用に「アルファ,ブラボー…」と途中まで流れて,音量の確認をされます。 それから練習音声がA(アルファ)からZ(ズール)まで流れます。
「始めに 練習 本文 アルファ,ブラボー…終わり 良く聞こえましたか」
練習音声が終わると
「第一級・・・ 受話」
という音声の後に試験電文が始まります。
「始めます 本文 ノベンバー,ジュリエット…終わり」
本文が終わった後,5秒後に「やめ」の合図で終了します。終了後は受信用紙が回収されます。


12.送信の順番待ち

控室に移動して自分の番まで待機しました。


13.送信順番

直接印刷電信練習文→直接印刷電信
  ↓
和文1通目→2通目
  ↓
暗語1通目→2通目
  ↓
普通語1通目→2通目
  ↓
 送話


14.電信・直接印刷電信の席

一総通 試験会場 配置

直接印刷電信はノートPCの席で,送信は左後方の送信用の席で行いました。


15.直接印刷電信

ノートパソコンには試験用のソフトが入っていました。説明を聞いた後に練習をするかどうかを聞かれます。 使い慣れないノートパソコンなので,練習をしました。「改行,スペース,数字,アルファベット,記号」練習電文の通りにタイピングをしていきます。 練習が終わると試験用電文を受取ります。受験番号とローマ字で名前を打ち込んだ後,指定のキーを押下することで試験が始まります。

間違ったキーを押下すると,「ポーン」と音が鳴りますが減点はされません。正しい文字を打ち直して,時間内に終われば満点です。
終了後,指示に従い送信用の席に移動しました。


16.送信準備

一総通送信 パドルとキーヤとヘッドフォンの準備

キーヤはTAM-KEYER102,パドルはGHD-GN607,ヘッドフォンはaudio-technica ATH-S100 BBLを使用しました。

下記の(1)から(4)は,送信試験準備の再現です。KEYER102は譲ってしまったので,手元にあるasapのキーヤで撮りました。

一総通送信 パドルとキーヤとヘッドフォンの準備

(1)受験者側の席には,縦ぶれ電鍵が固定されていました。画像ではヘッドフォンが1つしかありませんが,受験者用のヘッドフォンも用意されていました。

一総通送信 パドルとキーヤとヘッドフォンの準備

(2)持参したキーヤをワニ口クリップで縦ぶれ電鍵に接続。

一総通送信 パドルとキーヤとヘッドフォンの準備

(3)キーヤに持参したパドルを接続。

一総通送信 パドルとキーヤとヘッドフォンの準備

(4)キーヤに持参したヘッドフォンを接続。用意されていたヘッドフォンは使用しませんでした。キーヤの電源を入れて「vvv」と打ちながら音量と速度の調整をしました。


17.送信・和文

準備が整ったら,試験官のヘッドフォンにも聞こえているかの確認をして,送信電文を受取りました。
始めに受験番号と名前を送信します。違和感に気付いて,パドルの三芯接続部分のネジのゆるみを直しました。
まだ採点外ということで,再度打ち直しをして,一呼吸を置いてから試験電文を打ちました。

和文の計測は,・−・−・−あたりのようです。1通目が終わっても特に合図などは無いのでそのまま2通目を送信しました。
「やめ」の声で送信終わり.数文字残ってしまいました。
試験官から「訂正が多かったですね…」「間違えても命は取られないから焦らずにやってください」とアドバイスをいただきました。 流石に良く見ています。訂正を送る毎に緊張でガチガチになっていました。


18.送信・暗語

和文送信では予想以上に緊張でペースが乱れたので,姿勢を直して深呼吸をしました。 慎重に,早く,正確にと自分にいい聞かせました。

欧文の計測は −・・−・あたりのようです。2通とも時間内に終わりました。


19.送信・普通語

普通語では更に早く,慎重にと自分にいい聞かせました。
必死にやっていたので姿勢や呼吸がすっかり乱れています。整え直してから打ち始め,ギリギリ時間内に終わりました。


20.送信・送話

モールスの受信と送信に全集中していたので,すでにグッタリしていました。送話の電文用紙を受取って送話を始めます。
「始めます 本文 ノベンバー,ジュリエット…終わり」時間内にできましたが,朦朧としていて今まで間違えたことのないような文字を言い間違えました。


21.試験終わり

試験官から「送信は大丈夫でしょう」という言葉をいただき,退席しました。


22.試験当日のあれこれ

総通受験仲間に,知りたい事をたずねたところ, 1.筆記用具 2.席 3.栄養の取り方 4.待ち時間の過ごし方  といっていたので,この4つをもう少し詳しく書こうと思います。

1.筆記用具
「パドルとキーヤと筆記用具のこと」の所にも書いてあるので少しかぶるかもしれません。
筆圧が高くて緊張で文字が暴れてしまう私にとって何で書くかはとても重要でした。
普段の受信練習はZEBRAのサラサジェルボールペンを使っていました。インクのかすれがほとんどないし,スッと書ける。安いところも良い。練習では見ていて楽な青色の0.5を10本くらい使い潰しました。
初めて受信試験を受けた時のこと,ツルツルの机の上の用紙に,緊張で震える手で書いた文字は,それはそれは酷いものでした。サラサジェルボールペンは震えのひとつひとつまで綺麗に書き出していました。 ぐちゃぐちゃな文字がクッキリ見えるので,書きながらとても焦ったことを思い出します。
それからシャーペンを使い始めたけれど,今度は筆圧が高くて書くたびに芯が折れて困りました。 鉛筆も使ってみたけれど,すぐに文字が太くなって,文字を小さく速く書く練習には向いていない気がしました。 救いを求めるように文具屋さんで良さそうなシャーペンを漁りました。 芯が自動でくり出るもの,振ると芯が出るもの,折れないことが売りのもの,グリップが柔らかく持っていて疲れないもの…などなど。
そうしてenpitsu sharp 0.7にたどりつきました。
enpitsu sharp はほとんど芯が折れないし,持ちやすくて書きやすいから長時間使っていても楽。お気に入りを見つけられたことはとても嬉しいことでした。

2.席
この,「どこに座るか問題」は席が自由な試験ならではの悩みです。私は3年間,合格時以外は後ろの方に座っていました。
小さな会場では,ラジカセ1つで大きな音を出すためなのか,お風呂の中で聞いているような響きがあり,ラジカセから離れるほど,残響は大きく感じました。
科目免除最後の今回の受験は,私にとって崖っぷち,「なんとしてでも合格したい」という一心で前列に座りました。
しかし,前列の席は1番音が大きく聴こえる場所でもあるから,音が大き過ぎると困るなと思っていました。
だから,後ろの席の人が,音を小さくするように言ってくれたのには,ほんとうに助かりました。

3.栄養の取り方
試験の時に1番集中できて,実力を十分に発揮できるように,自分のピークを持っていきたいというのは,受験生の願いだと思います。
私は炭水化物を取りすぎると体調を崩してしまう体質なので,自分の体質に合った対策をしていました。 炭水化物を少な目にして,野菜とタンパク質を多めに取りることと,勉強中に頭が痛くなってきたらラムネでブドウ糖を取ること。
試験前日の食事は,コンビニでサラダと塩焼き鳥とプロテインバー。おやつにどらやき。当日の朝食はプロテインドリンクと栄養ドリンク,栄養ゼリードリンク。
胃に固形物を入れて消化で使う分を脳に使う算段です。試験後は心置きなくケーキや牛タン定食を食べました。
栄養の中では,特に,ラムネは欠かせませんでした。試験開始直前も2,3粒口に入れてから臨むし,頭の疲れ回復にも最適。しかも,コンパクトで美味しい。常に鞄の中に入れているくらい。

4.待ち時間の過ごし方
私の場合,やればやるほど疲れて点数が下がることは練習でよくわかっていました。
当日はホテルで受信・送信を1回ずつやったのみで,試験会場では練習しませんでした。
試験会場では受信試験直前まで書き取りをしたり,送信試験までの空き時間にひたすら送信練習している人も見かけますが,気力と体力と集中力の鍛え方が違うのだと思います。